パラリンアートホームページはこちらをクリックください。

既存のパラリンアートHPはこちら

column

  • コラム
  • NPO法人アンリーシュ
  • 2019年10月1日

看護士経験を生かし30代で起業!医療的ケア児と寄り添う訪問看護事業の起業家

皆様こんにちわ。NPO法人アンリーシュの金澤裕香です。
今回から医療的ケア児に関する連載第2弾がスタートします。
前回までの第1弾(全7回)は、当事者と家族の視点からみた医療的ケア児とその社会課題について連載をさせて頂きました。

この第2弾の連載では、医療的ケア児とその家族の支援者からみた、社会・当事者の現状をお伝えできればいいなと考えています。
「支援者」には、ドクターや看護師さんや福祉関連の職業の方はもちろん、地方自治体の福祉課にお勤めされる方など多くの方が含まれます。多くの方に支援を受けながら医療的ケア児とその家族は生活できているとも言えます。
 
キクエストを通じて、支援者の方々の思いや活動をお伝えできれば幸いです。

看護師から起業した安田愛美さん

連載1回目の今回は、「医療的ケア児のお預かりサポート事業」を運営する株式会社メディキッズの代表取締役安田愛美さんにお話しを伺っていきます。

安田さんよろしくお願いします。

―看護師さんが起業するというのは珍しいと思うのですが、いつかは起業しようと思っていたのでしょうか?

全くありませんでした 笑
私、地元の北海道で普通に就職しようと思っていたんです。スノボが大好きで、仕事をしながらスノボして楽しく暮らすんだろうなとずっと思っていました。
でも友達に誘われて東京にきて、看護師になりました。

―東京に出てきて病院で看護師をされているなかで、「起業」しようと思ったきっかけはあったのでしょうか?

最初は成人病棟や精神科病棟で働いていましたが、ある程度の経験を積んだのち、一番自分が好きな小児科への希望を出しました。
そして小児科で働いていると、(患者は)病院に長くいるより、お家でその人らしく過ごした方がその人のためになるのではないかと思うようになりました。
しかし、実際は退院された患者さんと話していくうちに、退院した後に使えるサービスがあまりなく、選べる状況じゃないということを聞きました。
そこで、自分が小児科やNICUで働いた知識と経験があるので、自分たちでやろうと思ったのが起業のきっかけでした。

それと、もう1つ起業しようと思ったきっかけがあって、病院にいると組織のために働く時間が多くて、患者と向き合ったりきちんとお話しする時間が少なくなることがあります。私は患者とじっくり関わることが大事と考えていたので、勤めながらいつかは起業するとは思っていました。

―それまでは経営の経験や起業の知識がない状態で不安ではなかったですか?

経営の経験はありませんでしたが、看護師を10年やってきました。なので仕事に関してあまり不安はなかったです。

―今、医療的ケア児や患者さんたちと関わる中で、大変そうだなと思うことはありますか?

患者さん達にとって必要な情報をどのように調べてよいかわからないというのがあります。
ママやパパが一つ一つ調べていくことが多く、自治体によって対応や制度が違うため大変そうに見えます。

また、いままで病気などに無縁だった人が我が子に病気があって向き合っていくことに不安だったり、
将来どうなっていくのかライフプランが見えにくいとという不安があると思います。
私も少しでも気持ちを楽にしてあげられるよう努めています。

―患者さんと向き合う時に大事にしている事はありますか?

患者さんや保護者と過ごす中で些細なことから大事なことまで様々な事を相談されます。地域のことなど私にもわからないことはあるのですが、その時も、「わからない」で終わることの無いようにしています。
自分の人脈などを使い、調べた内容を患者さんへ伝えるようにしています。困っているから相談してきてくれている患者さんの力になれるよう頑張っています。

―起業の大変さはありましたか?
目標や指標を決めるときに迷うことがあります。どういう目標にしたらよいのか、正しい目標設定が難しいときがあります。

―なるほど。そういう時はどう乗り越えてきましたか?

自分の気持ちや思いを周りの人に聞いてもらうようにしています。そうするとアドバイスをくれたり人を紹介してくれることがあります。そのことで道が開けてくることがあります。今の事業もいろんな人たちの紹介から繋がって乗り越えていくことができました。

―医療的ケア児とその家族に周囲の人たちはどうしたらよいと思いますか?

たぶん、普通の子に接するように普通に接するのが大事だと思います。
障がいや病気があるからと言って、距離を置いてしまうと、それはそれで当事者は傷つくと思うんです。
もし友人の子供に障がいがあると聞いても、普通に聞いたり、何か手伝えることがあれば言ってねなどの声掛けがあればそれだけで嬉しいのだと思います。ただそばにいる、ただ話を聴く、それだけでもいいと思います。

今日はインタビューありがとうございました。

――――――――――――――――――――――――――

今後も保護者(特にママ)の声に耳を傾け、困っている事、必要とされていることを事業化していきたいと話す安田さん。
医療的ケア児とその家族に寄り添う姿勢をこれからも続けていかれることと思います。

【会社概要】

名称 :株式会社メディキッズ

代表取締役: 安田愛美

住所 :〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-10-9 原宿董友ビル4階 設立 :2018年5月 事業内容: ベビーシッター、キッズシッター業務の請負/病児保育/託児付きイベントの企画・運営
保険 :看護職賠償責任保険、ベビーシッター賠償責任保険 加入連盟 :全国病児保育協議会

 

—————————————————————-

NPO法人アンリーシュへのお問い合わせはこちら


—————————————————————-

この記事をいいねと思ったら!

    20+
    いいね!

Related Post

What's New

公式SNS