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  • 2022年5月31日

『みんなをgoodに!』元体育教師が立ち上げた障がい者、高齢者の運動支援。SSAI協会長田洋平さん

取材・テキスト
パラリンアート管理者

皆さんこんにちは!この記事はパラリンアート村山が不定期でお届けする会社訪問連載企画です。

今回は村山のリアルトレーニング仲間にインタビュー!『みんなをgoodに!』をミッションとして掲げ、障がい者アスリートのパフォーマンス向上指導や、障がい者福祉施設などでの運動療育などを事業として行っているNPO法人SSAI協会代表理事 長田洋平さんに、立ち上げたきっかけや事業内容、活動に対する想いなどを聞いてきました!記事の最後には、「運動不足解消!オススメ自宅トレーニング3選」も書いてますので、どうぞお楽しみに!

 

1.体育教師を辞めてNPO法人を立ち上げたきっかけ
2.競技歴1か月で国際大会に!?SSAI協会の障がい者アスリート支援
3.運動不足解消!オススメ自宅トレーニング3選

体育教師を辞めてNPO法人を立ち上げたきっかけ

村山:今日はよろしくお願いします。トレーニング仲間にインタビューするってなんか変な感じだけど(笑)普段の話し方の方が長田さんの素を引き出せると思うので、そうさせていただきますね。

長田:はい、もちろんです!

村山:ありがとう!相変わらずものすごい筋肉だね、もともとスポーツしていたの??

長田:やってました!保育園から小学校まで水泳はやっていて、中学2年生までに野球・バスケを経験して、中学校3年生からテニスのクラブチームと部活に所属しました。

村山:水泳でベースを作った人ってかなり強いイメージがあるよね。

長田:基礎体力は水泳のおかげですね。陸上部じゃないのに1500メートル、3000メートル走の大会出場させられたり(笑)

村山:あるあるだよね(笑)俺はサッカー部だったのに短距離の大会出てたりした(笑)高校以降は?

長田:高校ではハンドボール部で、大学は体育系に進学して筋トレをがっつりやってました。

村山:なるほど。その経歴がいまの筋肉を作っていったと。

長田:そうですね、小学校の頃から結構トレーニングさせられてて、そうしてると周りよりどんどんマッチョになっていくんですよね。中学でも高校でもマッチョキャラやらしてもらってました。

村山:マッチョキャラ学年に一人はいたよね(笑)そこから体育の先生になったと。

長田:そうですそうです!3年間体育の先生をしていたのですが退職し、SSAI協会を立ち上げました。

村山:学校の先生を辞めてまで立ち上げるには相当な覚悟が必要だったと思うのだけど、何かきっかけとかあったの?

長田:体育の先生をやっているときに、オリパラ教育っていう、子どもたちがオリンピック・パラリンピックに興味持ってくれるような授業の担当者になりまして。実際の選手などに外部講師としての登壇をお願いするにあたっていろいろ調べていた時に、パラスポーツ選手の現状を目の当たりにしたのがきっかけです。

村山:パラスポーツ選手の現状?

長田:例えば義手や義足であったり競技用の車椅子であったり、国際大会への遠征費だったりってかなり高額なんですけどれも、ほとんどのケースが自費でそろえなければならない状況で。選手1人当たりの年間費用負担額平均は112万円にものぼるそうなんですね。日本代表になってまでも。なんでこんなに頑張って競技を続けているのに自己負担額が多いしエグいなぁって思って。

村山:すごい負担額だね、、仕事をしながらでないと継続は難しいだろうし、そうなると練習時間も限られてくるもんね。

長田:練習環境もそうですね。トレーナーさんがついていない代表選手もたくさんいるので、、、。そんな現状の中で何か改善できるところはないかと思ったときに、まだまだ足りないかもしれないけれど、自分が持ってる知識を使ってトレーニングすれば、もっと世界で活躍できたりメディアに取り上げてもらえたり、それによってスポンサーがついたりで資金面の問題もなんとかできるのではないかと。

村山:想いが激アツだね!

長田:激アツです(笑)

村山:では、教師を辞めてからすぐに立ち上げた感じ?

長田:退職してから1年3カ月後に法人を設立しました。その間も行動はしていて、障がい者スポーツや福祉の勉強をしたり、福祉施設でバイトをしたり、仲間を集めたりしていた感じですね。

村山:なるほど、事業として必要なことを準備しながら立ち上げていったんだね。仲間はどう集めていったの?

長田:障がい者スポーツ指導員の資格を取りにいったときに、「僕はこういうことがしたいんだ!協力してください!」ってあらゆる人に話かけて、協力してくれる人を見つけていきました。そこで出会った理学療法士や作業療法士が初期メンバー参画してくれて、高校や大学の友達に資格持ってる人がいるという話を聞けば片っ端から声かけて。行動力はあったので、それで仲間を集めていきました。

村山:熱い!!(笑)SSAI協会でやりたいことに共感してくれた仲間が集まって運営している感じなんだね。

長田:そうですそうです。

競技歴1か月で国際大会に!?SSAI協会の障がい者アスリート支援

村山:そうした想いがあってSSAI協会がスタートしていったと思うんだけど、今のメインの事業ってなにになるの?

長田:活動エリアが大きく分かれていてそれぞれ違うのですが、東京ではアスリート支援や障がい者施設での運動療育で、岐阜県と千葉県では高齢者のフレイル予防、石川県ではうつ症状のある方の居場所づくりなどをやっています。フレイル予防は市から委託されてそこからお金をもらっているのですが、前述のパラスポーツ選手や障がい者施設での運動指導は基本利用者さんや施設に出してもらっている形で、、そこが課題なんですけど、、。

村山:協賛いただける企業さんとか出てくるといいよね。

長田:そうですね。今はどんどん活動広げて関わってくれる施設を増やしながら、この活動に共感いただける企業や団体さんから支援してもらい、利用者さんに負担がないようにしていくのが一つのゴールです。

村山:もとはアスリート支援からはじめて、施設であったり高齢者であったり、ニーズがあるところへの運動指導が増えていった感じなんだね。アスリート支援は主にどこが中心なの?

長田:今は車椅子バスケットボールチーム「パラ神奈川SC」への指導と、パラ・パワーリフティングの田中秩加香選手のトレーニング指導をしています。

村山:どんな指導をしているの?

長田:障がいとニーズに合わせて、オーダーメイドで指導しています。カウンセリングから始めて、理学療法士による姿勢、動作チェックをしてトレーニングを組み立てています。例えば、「車椅子でのスタートを速くしたい」という目的があった場合、スタートで使う主要筋の最大筋力量を把握し、筋パワー(筋力×スピード)向上のために適切な負荷を設定したりとか、試合当日に力を発揮するための食事指導なんかもしています。

村山:トレーナーと理学療法士がタッグを組んでるからこそ、より効果の高い指導につながるんだね!そういえば先日、田中秩加香選手すごい活躍だったね!!

長田:そうなんです!!競技歴1か月で出場した「第5回パラ・パワーリフティング・チャレンジカップ京都」で結果を残し、見事「アジア・オセアニア大会」への出場権を獲得しました!


「第5回パラ・パワーリフティング・チャレンジカップ京都」田中選手の試技(大会レポートはこちら

村山:競技歴1か月!? それでものすごい重量挙げていたね、、、

長田:そうですね、競技歴1ヶ月で60kgを成功させるのは田中選手の才能と努力の結晶だと思います。

村山:長田くんたちの適切な指導もあってだろうね。今後の活躍に期待大だね!

長田:はい、ぜひ注目していただきたい選手です!応援よろしくお願いします!

運動不足解消!オススメ自宅トレーニング3選

村山:自粛期間中や現在でも在宅ワークが中心だったり、外出の機会が少なくなって運動不足になってしまってる人って多いと思うんだけど、自宅で気軽にできる運動初心者にもオススメで、この3つはやって欲しい、というトレーニングを教えてもらっていい?

長田:なるべく高強度にならない、でも心拍数はしっかり上がるトレーニングを3つ挙げさせてもらいますね!

村山:では1つ目お願いいたします!

長田:基本中の基本「ラジオ体操」です!

村山:ラジオ体操!?

長田:はい、ラジオ体操は体幹部すべて・肩関節・肘関節・股関節・膝関節とか全部適度に動かせて強度もそこまで高くないです。かつストレッチングの動作とかも入ってますし、まじめにやれば心拍数も結構あがりますのでオススメです。

村山:第1だけなら3分くらいあればできちゃうもんね。

長田:はい、運動不足を感じる人はまずはラジオ体操をやってみてください。

村山:続きまして2つ目お願いします!

長田:2つ目は「スロースクワット」です!膝や腰に痛みがある人いろんな方がいらっしゃると思います。決して無理せず自分のできるくらいの深さまでで大丈夫ですが、その代わり5秒かけてしゃがんで、5秒かけて戻していく。戻したときに膝を伸ばし切らないで、また5秒かけてしゃがんでいくを繰り返していきます!

村山:あーーー、これきついね(笑)姿勢は基本まっすぐ?

長田:背中反り過ぎずまっすぐ自然な感じで!目線もなるべく前を向いてですね!しゃがむときにおなかに力を入れて、まっすぐおりてまっすぐ戻す。


しゃがんだときの姿勢。画像を参考に腰はまっすぐ、反り過ぎず自然な感じで。

村山:しんどい(笑)これかなり効くね、、これをどのくらいの回数目安にやればいい?

長田:10回を2セットを目標で!10回やったら100秒休んで、また10回という具合に。結構つらいと思いますので、はじめは6回とか、7回から初めてもいいと思います!もし10回2セットできるようになったら、次は3セットに挑戦してみるとか、休みを60秒にしてみるとかで徐々に上げて行けばいいと思います。

村山:なるほど、これで足の運動不足解消十分にできるね(笑)

長田:そうですね(笑) 3つ目は「広背筋のストレッチ」です!

村山:広背筋のストレッチ!?なにか理由ある?

長田:スマホやパソコンを使っていると、緊張状態になって肩があがっちゃってることが多いんですよね。猫背で首が前になっちゃってたり。こうした姿勢を続けると肩を下げることが難しくなってしまうんですね。そうなってしまう前に適切なタイミングで広背筋をストレッチしてあげると肩コリ腰痛防止に繋がりますし、良い姿勢を保つことができます。


息を止めずに左右10秒ずつくらいを目安に。伸びてる感覚を意識しながら実施してださい!

村山:あーこれ伸びる伸びる!きつい(笑)

長田:きついですよね(笑)

村山:良い姿勢を保つことでも消費カロリーあがるっていうもんね!

長田:そうですそうです!できれば全身伸ばして欲しいのですが、まずはこれだけでも。

村山:大事だよね。「飲むだけで筋肉がつく」「飲むだけでみるみる痩せる」みたいな広告見かけるけど、そんなのに手を出すより全然効果あるよね(笑)

長田:まさにそれです(笑)知識のある人にしっかり聞くことが大事です(笑)

村山:正しい知識を学ぶだけで全然違うもんね!今日はどうもありがとうございました!


取材当日一緒にトレーニングをした後、記念撮影。自撮りではしゃぐおじさん達。

 

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