去年に引き続き、SOMPOパラリンアートカップ2019年でパラリンアートの審査員の務めることが決まっているしずちゃん。
その仕事を引き受け続ける理由に、彼女ははにかみながら「いろんな絵がたくさん見られて嬉しいから」と答えた。
私たちはいつも、未来を見据えて、自分の損得を考えながら、人生の選択を行っていく。
それも多分、とっても正しい選択の仕方なのかもしれないけれど、けれどもひとつだけ、彼女の話を聴きながら、はっきりと思ったことがある。
それは、人生の選択に、正解や不正解はないということだ。
一番重要なポイントは、何を選んだかではなく、自分で選んだその道を、自分の力で正解にしていけるかどうか。という部分なのである。
たしかに「選択」は重要だ。できるだけ計算して、正しい選択肢を選びたい。
だけど本当に大切なのは、何かを選択した、その後なのである。
彼女は、「人生設計は立てていない」と、笑ってみせた。
だけど彼女は「楽しい」を選択し、そしてその全てを一生懸命に続けることが大切だと語り、そしてそれを誰よりも真剣に、実行してきた。
だからこそ、今、彼女の目の前には、彼女のやりたい、やるべき仕事が、溢れているのだ。
これは「偶然」ではなく、彼女が選んで手に入れた、「必然」だ。
そしてその隣にはいつも、誰よりも彼女を理解し、舵を切る相方、山里さんがいた。
インタビューの最後、「仕事はうまくいくんですけど、恋愛は全然うまくいかないんですよね」と笑う彼女に理由を尋ねると、「相手に合わせるのがしんどいんですよ。合わせてまで一緒にいようって思える相手はなかなかいないし、いても、ふられてしまいます」と言った。
「合わせてまで一緒にいよう」と思える相手、いるじゃないか!
彼女が人生において唯一相手に合わせ、信じ、そして添い遂げてきた相手こそが、相方、山里さんで、その相手と作り上げてきたものこそが「南海キャンディーズ」、つまりは、彼女の一番大切な居場所なのだと気づいた時、私はまた更に、「南海キャンディーズ」が、大好きになった。
* しずちゃんが描く絵本『このおに』
さく・え 山崎静代
出版 岩崎書店
定価:本体1,400円+税
ISBN:9784265830626
発売日:2018年11月17日
◎岩崎書店HP https://bit.ly/2NyZKVu