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  • 社会
  • SDGs
  • 2019年12月24日

3つの事例から学ぶビジネス×SDGs~SDGsとは②~

上司「来週の社内会議までにSDGsに絡めた新規事業を提案を頼む」

社会人2年目、仕事に慣れてきたあなたに突然上司からのこんな指示がきました。

「そもそもSDGsってなんだろう?」

そう思ったかもしれません。でもご安心ください!今回の記事では、仕事に役立つ「ビジネス×SDGs編」をテーマに書いてみたいと思います。
本記事は、SDGsについて全5回の短期連載で分かりやすく説明している〜SDGsとは〜の2本目の記事です。前回の記事:SDGsを知って、明日出来ることから始めよう

SDGsとは何か?

事例をみる前にまずSDGsとは何か、ざっくりとご紹介します。全体像を把握することでなぜ上司(会社)がSDGsを絡めた新規事業提案を要求してきたのか理解することが出来るでしょう。

●SDGsとは?

「SDGsとは国連が採択した2030年までに国際社会が実現すべき17の目標と169のターゲットを示したもの」です。
※より正確な定義は外務省のホームページから確認してください!http://u0u0.net/wd3c
※前回の記事:SDGsを知って、明日出来ることから始めよう

●なぜ企業はSDGsに関心を持ちはじめた?

①ESG投資の観点

企業によるSDGsへの取り組みはESG投資と密接に関わっています。
ESG投資とは「環境(Environment)」、「社会(Society)」、「企業統治(Governance)」といった非財務情報を評価し行われる投資のことです。

実は、数多くの投資家がESG投資に絶大な関心を持っており、世界全体でのESG投資額は約3,344兆円にも達しています。そして今後も投資額は増え続けると言われているのです。まさに企業によるSDGsへの取り組み自体がそのまま投資機会に直結する時代なのです。
参考文献) 2019/11/29 日経産業新聞 2ページ、大和総研 2019年4月4日ESG投資レポート(http://u0u0.net/iHwb

②優秀な人材確保の観点

現代のようにSNSやインターネットで世界中の情報が手に入る時代では、海外の紛争や貧困、地球環境や社会に関して問題意識を持つ人が増えています。あなたの身の回りにもピンとくる人がいるのではないでしょうか?その人たちの多くは「社会貢献」を判断基準として、働く企業を選んでいます。

企業としても環境や社会課題を自分事化して考えることができる人材の確保が競争力強化につながると考えています。つまりSDGs発信そのものが優秀な人材を呼び寄せる採用活動にもなるのです。
参考文献) 2019/09/13 日経産業新聞 2ページ

3つの事例から学ぶビジネス×SDGs

では、本題に入りましょう。これから3つの事例とそのポイントについてお伝えしていきます。

事例①:東京ガス(食品ロスを解決するネット通販)

●ポイント①:東京ガスの既存取引先との関係性を活用した新規事業
東京ガスのネット通販サイト「junijuni(ジュニジュニ)」(https://junijuni.jp/)の事例を紹介します。SDGsのゴールの12番目「つくる責任 つかう責任」を指針とし、サービス名も数字の「じゅーに」に由来しています。ユニークですよね。

このサイトでは、本来廃棄されてしまう予定だった「食品ロス」該当商品を大幅な値引き価格で一般のお客さんに提供しています。

この事業における私の着目点は、ガスや電気の既存取引先である食品メーカーに働きかけて食品を提供してもらっていることです。これまでのビジネス上の関係性を上手く活用した事例といえるでしょう。

画像:junijuniより

 

事例②:大川印刷(CO2排出ゼロ化)

●ポイント②業務プロセスの改善とその発信
続いて、神奈川県の大川印刷(横浜市)の事例を紹介します。
印刷業界では一般的に用いられてきた揮発性有機化合物(VOC)を一切使わずに、印刷時に発生する二酸化炭素(CO2)ゼロを実現しました。こういった業務工程の見直しによる改善は社会への貢献は大きいにも関わらず、認知としてのインパクトは小さくなりがちです。

しかし、大川印刷は2017年にSDGsを経営方針の中核に定めてWebプロモーションや地域住民を巻き込んだSDGs発表会を企画するなど発信活動にも力を入れていました。結果、大企業から沢山の印刷発注をもらうなど事業に絶大な影響をもたらしています。
参考文献)大川印刷(http://u0u0.net/Xofg) 2019/11/15 日経産業新聞 11ページ

大川印刷のスマートフォン用ホームページのトップ画面(削減したCO2排出量が一目でわかる)

 

事例③:キシマ(持続可能な食材提供)

●ポイント③リブランディング
3つ目の事例は、神奈川県の飲食チェーン店を展開する株式会社キシマです。「日本大漁物語きじま」などの和食店6店を運営しています。

2017年に企業理念を「食を通じて持続可能な共同体の創造と発展に寄与する」とし、SDGsを意識したリブランディングを開始しました。持続可能な漁業で取得した「ASC認証」を受けた水産物を国内の飲食店で初めて食材に利用したり、海洋に影響を与える石油由来の合成界面活性剤を使った洗剤・せっけんの使用撤廃を発表するなど取り組みは多岐に渡っています。

企業リブランディングにおいて大切なことは、いかにして方針に共感してもらうかだと私は思います。そのためには、「なぜSDGsに取り組むのか」というストーリーが鍵となってくるでしょう。

キシマにおいても注目すべきストーリーがありました。
「(和食店なので)お食い初め、七五三、法事など人生の節目に来てもらうことが多い。人生の節目にまた来てもらえるかと考えたときに、『持続可能』が自然と答えとして出てきた」
キシマ事業開発室室長の杵島弘晃さんは日経MJの取材にて、このように話されていました。

SDGsのSであるサステナブルの考えがすんなりと入ってくるこのインタビューに私は感銘を受けました。

参考・引用文献)2019/09/25 日経MJ(流通新聞) 3ページ

まとめ

いかがでしたか?3つの事例を見てみて、全てに共通していえるなと私が思ったことは、「取り組み自体をどうやって知ってもらうか」を工夫している点です。東京ガスのサービス名の付け方、大川印刷のWebプロモーション、キシマのストーリー…どれも素晴らしいなと思います。

もしこの記事を読んで、あなたの中に色々なアイディアが浮かんできていたら幸いです。そしてそのアイディアをご自身のお仕事に活かしてもらえたら嬉しいです。


大森 正也

早稲田大学創造理工学部総合機械工学科卒業。数値流体解析の研究を通じてコンピューターサイエンスに夢中になる。個人でWebサイト制作などの受託開発経験を経て法人化。サップというマリンスポーツの選手。2018全日本選手権9位。海や川で活動する中で地球環境問題に強く関心を持つ。SDGsが掲げる持続可能な国際社会への貢献を心がけている。

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