今回取材させていただいたのは、パラリンアートアーティストとして活動する、さくらさん。
数々の賞を受賞してきた彼女のアートは、どのように作られているかを聞いてみました。
いつもどんな場所で絵を描くのか
普段は自分の部屋で描いています。場合によっては、PCを使って絵を描くこともあります。
ひとつの作品にかかる所要時間
1つの作品には1~2ヶ月、大きな作品だと3、4カ月かかることもありますね。
絵を描きだしたきっかけはありますか?
物心ついたころから絵を描くことが好きで描いていました。
中学、高校とも部活は美術部に入っていて、デジタルの絵を本格的に描き始めたのは、中学時代に出会った漫画家の先生に教えてもらってからです。
どんな気持ちで絵を描くのか
プライベートでは好きなキャラクターなど、本当に自分の思うままに描いています。
パラリンアートでは、コンペのテーマと自分の世界観をすり合わせて描いていますね。
考えや使うものなど、ここが人と違う!というものはありますか?
キラキラした効果が好きなので描く絵には大体入れています。
アナログでは水彩っぽい絵が好きなので、水彩色鉛筆を愛用しています。
他の色鉛筆とは異なり描き心地が柔らかくて、水彩色鉛筆としてだけではなく普通の色鉛筆としても使えるので重宝しています。ですが手先が不器用で紙を破いてしまう事があるので、やり直しがきくデジタルの方が気が楽です。
さくらさんのお母様にもお話を聞いてみました。
障害の特性上、さくらは見通しを立てたり、スケジュールを管理することが苦手です。
なのでコンペの締め切りが重なった時などに、優先順位等をアドバイスしています。
パラリンアートに登録した当初、さくらは学生(未成年)だったので私達親が「代理人」登録し事務局さんとのやり取りをしていました。さくらは今年20才になったので、親は少しずつフェードアウトしていけたら良いな、と思っています。
本人の「やりたい」という意思を尊重した手助けを心がけていますね。
あなたにとって、アートとは?
私にとっての生きがいです。
話すことが苦手な私にとって「アート」は自分の素直な気持ちを出せる「コミュニケーションツール」のようなものです。
学生時代は自分の絵柄が受け入れられず「描きたいもの」と「今の能力で描けるもの」の差にもやもやしていましたが、最近は自分の絵柄を受け入れ楽しみながら「自分が描きたいもの」を描いています。
パラリンアートだけでなく趣味でも絵を描いているので、絵にはとても思い入れがあり、私にとって
“離れられない相棒”のような存在です。
アートに対する「信念」のようなものを、インタビューを通じて感じることができました。
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繁田久美子