パラリンアートホームページはこちらをクリックください。

既存のパラリンアートHPはこちら

sdgs

  • SDGs
  • インタビュー連載
  • 2021年10月27日

アコム“みる”コンサート物語は皆さんに育ててもらったコンサート~自分たちも笑顔でやる、そんな「笑顔のおてつだい」~

取材・テキスト
パラリンアート管理者

皆さんこんにちは!この記事はパラリンアート村山が不定期でお届けする会社訪問連載企画です。

第8回目の今回はアコムさんにお伺いしてきました!アコムさんと言えば、テレビCMでもその活動紹介を見た方が多いのではないでしょうか、「アコム“みる”コンサート物語」でおなじみですよね。聞けば1994年から230公演以上も継続されている取り組みとのことで、今回は広報・CSR部 CSRチームの皆さんにコンサートにかける思いや、裏話などを聞いていければと思います!

(左から)塩入さん、須戸さん、勝村さん、寺内さん

村山:アコムさんとは昨年末(2020年の年末)くらいにご縁をいただいて、それから色々ご一緒させていただきましたね。

塩入:村山さんから面談依頼の手書きのお手紙もらったのがきっかけですよね!

村山:その節は突然のお手紙にも関わらずありがとうございました!

塩入:こちらこそ、ご丁寧な内容のお手紙をありがとうございました。

村山:パラリンアート理事であるセイン・カミュが以前、アコムさんのCMに出演していたこともあり、ご縁が深いなぁと思っていた中で、本日インタビューをさせていただくことを楽しみにしておりました。どうぞよろしくお願いいたします!

皆さん:よろしくお願いいたします!

アコム“みる”コンサート物語について

村山:まずはアコム“みる”コンサート物語についてご紹介ください。

塩入:影絵劇団かしの樹」さんがもともと、“みる”コンサート物語という公演をされているんですね。1994年の公演に協賛させてもらったのがきっかけなのですが、協賛した公演を見に行った当社社員がとても感動し「この活動は素晴らしいからもっと広めよう!」というところから、さっそく同じ年の1994年から当社が主催する「アコム“みる”コンサート物語」がスタートしました。

村山:その年に主催するとはすごいスピード感ですね!!コンサートっていうと音楽を「聴きに行く」というイメージがあるのですが、なぜ“みる”コンサート物語という名前なんですか?

塩入:“みる”コンサート物語自体が、カラフルな「影絵劇」とピアノトリオの「生演奏」、 そして「語り」を組み合わせたコンサートなのですが、当社が主催で公演するときはそこに私たちの想いとして、どなたにも同じ感動を味わっていただくため、 バリアフリーコンサートとして開催しています。 目だけでなく、耳で、心で、体で“みる”コンサートとしています。

アコム“みる”コンサート物語は皆さんに育ててもらったコンサート

村山:なるほど、だから「“みる”」なんですね!主催した当初からバリアフリーコンサートなんですか?

塩入:いえ、主催した当初はご家族向け、カップル向けに公演していて、2000年の10月からバリアフリーコンサートになりました。

村山:バリアフリーコンサートになっていったきっかけって何ですか?

塩入:当初は200~300人規模の会場で公演していたのですが、より多くの人に見てもらいたいという思いから、どんどん大きな会場を借りたくなってきて(笑)借りるとなるとやっぱり席を埋めたいなぁと思って。。

村山:僕たちもイベントで大きな会場借りたことあるのでよくわかります、席は埋まっていてほしいですよね(笑)

塩入:はい、それであれば団体応募も募ろうってなって、地元の社会福祉協議会の方から福祉施設をご紹介いただいたのがきっかけなんですね。ご紹介いただいた施設さんをコンサートにご招待したらすごく喜んでくれて。ご招待していくうちに、車いす利用者であったり、聴覚障がいがある方であったり、いろんな障がいがある方にご来場いただけるようになりました。実際にコンサートをみていただいたご意見として、「車いす席だけ後ろの席になると、家族と一緒に見られない」「手話通訳を入れてほしい」などのご要望をいただくなかで、出演者と相談して手話通訳を入れてみたり、前列にご家族と一緒に見てもらえる席を用意したり、「こういうご意見もらったからじゃあこうしてみよう!」を繰り返していくうちに今の形になりました。

村山:バリアフリーコンサートってなかなかないですから、皆さん嬉しいでしょうね!

塩入:はい、皆さんからのご意見やアドバイスをもとに「皆さんに育ててもらったコンサート」だと思っています。

良いコンサートにするために打ち合わせは欠かせません。

自分たちも笑顔でやる、そんな「笑顔のおてつだい」

村山:開催地域の地元ボランティアさんを募って、手作りで運営されているとのことですが。

塩入:はい。企画から運営まですべて社員がやっています。ただ、当日の運営については手作りで開催している手前、正直なところ社員だけでは人手が足りなくて、社会福祉協議会からの紹介で地元の方に参加していただいています。

村山:現実的な理由なんですね(笑)

塩入:ボランティアの皆さん、声をかけると快く引き受けて来てださるんですよ!本当に感謝しています。

勝村:毎年開催している地域では、開催するたびに来てくださるようなボランティアの方もいらっしゃって。「またここに来てくださいね」って仰っていただけると、楽しみにしてくれているなぁってうれしい気持ちになりますね。

村山:地元の方と交流できるのは嬉しいですよね!

塩入:はい、それと手話通訳は毎回、文教大学で非常勤講師をされていて、手話バンド「こころおと」代表の武井誠さんにお願いしているのですが、武井さんのほかに、大学の手話サークルの方々にもボランティアをお願いしているんですね。参加した大学生から「手話サークル界隈では、この舞台に立つのが登竜門」っていう嬉しい声もいただいています。

村山:それは嬉しい。長年続けているからこそですよね。観たお客さまからはどんな声が届いていますか?

勝村:講演終了後にアンケートをお願いしていますが、「自分が子どもの時観てすごく感動したから、自分の子供たちを連れて来られてすごくよかった。」というお声や、「耳が不自由で、 知的障がいがあり、 車イスを使用している子どもと来ました。子どももとても楽しめる内容で、驚きました。 障がい児の親としては、 一生このようなコンサートは観ることが できないとあきらめていたので、 感動がとても大きかったです。」というご感想もいただけて。

村山:先ほど「どなたにも同じ感動を」っておっしゃってましたが、その思いがお客さまにも伝わっているんですね!

勝村:そうだと嬉しいです!私自身この活動に携われて嬉しいですし、スタッフとして参加した社員からも「手伝ってよかった、私たちの会社ってこんな良いことしてたんだ!」って。良いインナーコミュニケーションにも繋がってます。

村山:実際に体験することで感じることってありますもんね。

塩入:社員、ボランティア併せても多すぎない人数で運営しているので、必ず自分たちが何かしらの役割を担うことになるのですが、来場された方が開場からお帰りになるまで気持ち良く過ごせるように「それぞれができることをやっていこう!」っていう思いを大切にしています。例えば、段差をなくすエレベーターをつくるなどのハード面は自分たちではできませんが、それこそ扉を開けるとか、「おてつだいしましょうか?」という声かけなど、できる人ができることをすることで「こころのバリアフリー」につながっていると思っています。自分たちも笑顔でやる、そんな「笑顔のおてつだい」をしていければと思っています。

トラブルが生んだおもてなし 演者さんの想い

村山:長年続けてきたなかで印象的なエピソードってありますか?

須戸:コンサートを初めて中止したときの話なのですが。前日から大雨が降っていて、ただ、まさか中止にするほどの大雨になるとは思わず準備を進めていたんですね。前日のお昼くらいから担当者は移動するんですけど、新幹線が止まるほどの大雨で。。。私も途中下車を余儀なくされました。何とか開催日当日の朝に現地に着いたのですが、お客さまの身の安全を最優先して当日に中止の決断をしたんですね。

当日中止の決断をしたため、もしかしたら中止を知らないお客さまが会場にいらっしゃるかもしれない。そういう方々のために何かできないかという声が、演者さんたちから上がって、その場で即席のミニコンサートをやることになりました。演者さんたちが簡易的なステージを作ってくれて、30分ほどの即席プログラムを考えてくれて、中止を知らずに来られたお客さま約50名だったのですがとても喜んでくれたことがあって、とても印象的でした。

村山:実際の公演を見れなかったのは残念だったでしょうけど、きっと思い出に残る即席コンサートになったでしょうね!演者さんも、“みる”コンサート物語にかけるアコムさんの想いを知ってるからこそ、即席コンサートを申し出てくれたのではないでしょうか。

須戸:そうだと嬉しいです。さすがプロですよね!「お客さまひとりでもいれば私たちはやる」と普段から仰ってますが、その通りでした(笑)

村山:その場にいたら僕絶対泣きますね(笑) 最後になりますが、この活動を通じてどんなことをしていきたいですか?

寺内:私は2月からこの部署に移ってきて、コロナ禍で実際のコンサートは未経験なのですが、再開に向けて手探りで準備をしています。担当者や演者さんと打ち合わせしたり、先日リハーサルもおこなったのですが関係者のこの取り組みに関する熱意がすごくて。本当に影絵もコンサートも素晴らしいですし、多くの人に見ていて、当社の姿勢を伝えていければと思っています。

村山:コロナ禍でなかなか開催できなかったと思いますが、きっと多くの方が楽しみに待ってらっしゃると思います!近隣で開催されるときはボランティアで参加しますね(笑)
本日はいろいろなお話をありがとうございました!

皆さん:ありがとうございました!

取材を終えて

塩入さんをはじめ歴代のご担当者さんが本当にいいものを届けたい、来てくれたからには楽しんでもらいたい、という熱意がいまのアコム“みる”コンサート物語をつくってきたんだなぁと、お話を聞いていてすごく伝わりました。コロナ禍もようやく落ち着いてきて、徐々にこうした活動も各地で再開されていくと思います。この記事を読んでくださった皆さんも是非、足を運んでみてはいかがでしょうか。

※このインタビュー記事は2021年9月末時点のものです。

この記事をいいねと思ったら!

    17+
    いいね!

Related Post

What's New

公式SNS