パラリンアートホームページはこちらをクリックください。

既存のパラリンアートHPはこちら

society

  • 社会
  • SDGs
  • 2020年5月28日

【SDGsな人々#6】クラウドファンディングにSDGsを加えると継続性が生まれる!株式会社パーシヴァル 川辺友之さん

地域密着型のクラウドファンディングサイト、FAAVO大阪のエリアオーナーである株式会社パーシヴァル代表の川辺友之さん。現在も50個ほどのプロジェクトをサポートする川辺さんは、SDGs地方創生カードゲームの認定ファシリテーターでもあります。

「クラウドファンディングは売り手よし、買い手よし、世間よしの3方よしですが、そこにSDGsを加えると4方よしになるんですよ」と仰る川辺さん。SDGsによってもたらされる4つめの「良し」とは?

川辺さんに、クラウドファンディングとSDGsにかける想いを語っていただきました。

クラウドファンディングがインターネットの本質だと思っている

———川辺さんはいつ頃からクラウドファンディングに関わっているのですか?

僕は大阪生まれ大阪育ちで、実家もずっと商売をやっている商売人の家に生まれました。

小さい頃から家庭での話題は商売の話ばかりで、自分も当たり前のように、将来は商売人になるんだと思っていましたね。大学進学を機に東京に移り住んでいましたが、ちょうどその時バブルが崩壊。

紳士服の下請け生産をしていた実家は、大量の在庫を抱えて今にも倒産しそうになってしまいました。そこで実家に帰り、まずは在庫の紳士服をネットで売り始めました。

その過程で出会ったのがクラウドファンディングです。

クラウドファンディングに出会い、人生が変わりました。2013年ごろの話です。当時はまだ今ほどクラウドファンディングがメジャーではありませんでした。

僕の実家はずっと紳士服の下請け生産をやっていましたが、下請けの中小企業って、銀行や取引先から本当にひどい扱いを受けるんですよね。銀行の貸しはがしもひどかったし、大手紳士服量販店からも散々いじめられました。

そんな状況を見て世の中おかしいなとずっと思っていました。

なんで一生懸命やってる人がこんなにいじめられるんだと。中小企業だからってどうしてこんな扱いをされないといけないんだろうと思っていましたね。

でも、インターネットが出てきて変わった。みんな平等になったんです。

大企業も中小企業も関係なく、個人個人が力を持ってきて、情報発信ができるようになって来た。僕は、その中でも特にクラウドファンディングは、インターネットの本質だと思っています。

1人1人の力は小さいけれども、1000人、10000人が力を合わせてお金を出し合えば、ムーブメントを起こせるんです。

インターネットの世界では、みんなで力を合わせることによって世の中を変えられる。ジャイアントキリングじゃないけれども、これからは自分たちのやり方で大手企業とも戦えるんです。

そういう世の中にしていきたいなと思って、クラウドファンディングを勉強し、勉強会を開き、勉強会仲間やクラウドファンディング仲間も増えて今があります。

クラウドファンディングとSDGsは「未来よし」

———川辺さんのクラウドファンディングとSDGsについてのお考えをお聞かせ下さい。

クラウドファンディングの良さは「3方よし」です。クラウドファンディングをやる人もよし、支援する人もよし、そして世の中もよくなる。僕はその形がとても好きなんです。

そこにSDGsが出てきて、クラウドファンディングはさらに良くなりました。実はクラウドファンディングの欠点は、継続性なんです。

売り手も買い手も世間もよしの3方よしだけれども、そこには継続性がない。何かを売って、何かを買って、そこで終わりだったんです。

でも、クラウドファンディングにSDGsを組み込むことによって、持続可能性が生まれました。SDGsは、「未来よし」です。

継続性をクラウドファンディングに入れることにより、そこには4つめの「良し」ができたんです。4方よしですね。今は、SDGsを学んで、SDGsとクラウドファンディングをセットで広めていく活動をしています。

100年続くぶどう農園の体験型プロジェクト

———今まで関わった中で、一番印象的だったクラウドファンディングはどんなものでしたか?

大阪の柏原市にあるぶどう農園のプロジェクトですね。柏原市はぶどうが名産で、生産量が日本一だった時もあるんですよ。

でも、正直ぶどう農家としてやっていくのは大変で、近年柏原市のぶどう農家は減り続けていました。

その柏原市に100年前から続くぶどう農園があって、4代目が先代の跡を継いだんですが、今まで通りデラウェアや巨峰を植えていたのでは商売がうまく行かないことに気付きました。

なのでワイナリーをやろうとしたんですね。休耕地を耕して、そこにワイン用のぶどうを植えようというプロジェクトです。

ここでSDGsを取り入れたクラウドファンディングを使いました。

ぶどうの木のオーナーを募ったんです。

支援者はぶどうを植えるところから参加できて、木を植えたら自分の名札をかける。そのぶどうが4年後に無事収穫できて、ワインができたらみんなで乾杯しよう!と。

これが本当に盛り上がりました。

全部で100万ぐらいの金額が集まってすごく話題になり、たくさんのメディアに取り上げられました。

新聞やテレビからも取材が来て、柏原市がぶどうの産地だというのも広まり、近隣からたくさんの人が訪れて市全体のぶどうの売上も上がりました。みんながハッピーになったんです。

ここでポイントなのは、支援者は「体験を買っている」ということです。

完成されたワインを買うのではなく、木を植えて、その木が育つ4年間の楽しみを買うんです。

勉強にもなるし、子どもがいれば食育にもなる。

SDGsを取り入れて「継続性」を持たせたことにより、このクラウドファンディングは売り手よし、買い手よし、世間よしに「未来よし」が加わり、4方よしになりました。

100年間、4代続いているぶどう農家が、クラウドファンディングという新しいツールを使ってぶどうの売り方を変えた。

それができるのがクラウドファンディングであり、またその可能性を多くの人に知ってもらう機会も得ることができました。

———すごく素敵な話ですね!クラウドファンディングとSDGsの相性がすごく良いのが印象的です。

柏原市のぶどう農園のプロジェクトのように、参加型で樹を植えたり、収穫体験をしたりというのは、これはお金集めというよりも会員集めなんですよね。人を集めるようにして行くと、継続性ができる。

クラウドファンディングにSDGsの要素をいれて、例えばこのプロジェクトは15番「陸の豊かさ」に当てはまりますとなれば、みんなに継続性について考えてもらうことができます。

今、日本の良さというのは東京や大阪ではなく、地方や地域にあると思います。いわゆる「日本らしさ」というのは地方に残っているんです。

地方や地域に眠っているいいものを掘り起こして、クラウドファンディングで情報発信する。地方には伝統が埋もれているんです。

それを、こんないいものが日本の地方にあるんだよって、日本だけじゃなく世界中にも伝えていけたらいいいですよね!

クラウドファンディングの本質は人と繋がること

———川辺さんが今後やりたいことはありますか?

これからもっとクラウドファンディングを身近なものにしていくために、クラウドファンディングに関わる人を増やして行きたいと思っています。

具体的には、プロジェクトのページ作りや動画の編集など、クラウドファンディング関係の仕事をマッチングするコミュニティみたいなものを作りたいですね。

文章が書ける、プレスリリースが打てる、動画撮影ができる…そういった人が集まるコミュニテイがあれば、クラウドファンディングに挑戦するハードルも下がります。

在宅で仕事が受注できる人も増えるし、プロジェクトに関わった人は、プロジェクトを拡散してくれる。

クラウドファンディングの本質は、「人と繋がること」です。

クラウドファンディングで新しい人と繋がり、新しい顧客と繋がり、そして新しいお客さんを大事にして、ファンやリピーターになってもらうんです。

モノやサービスを売って終わりではなく、その後イベントをするなど、クラウドファンディングが次に繋がるような素敵なご縁になればいいですよね。

———最後に、川辺さん自身のクラウドファンディングでのエピソードなどがあれば教えて下さい。

僕がクラウドファンディングに力を入れるようになったきっかけの話です。紳士服を売っていた時にやったプロジェクトで、「真田幸村スーツ」というのを作ったんですよ。

見た目は普通のスーツだけど、よく見たら随所に「真田幸村らしさ」が出ているスーツです。真田の六文銭からヒントを得て、袖に6個ボタンが付いていたりね。

このプロジェクトが大成功し、すごく面白いことが起こりました。

実は今の日本に、戦国武将の子孫の人たちがいるんですよ。織田家末裔とか、石田家末裔とか。その人たちに会うことができて、一緒にスーツをプロデュースしてもらいました。「戦国武将スーツシリーズ」です!

さらに末裔つながりで次の武将の末裔さんを紹介してもらって…と、まさにクラウドファンディングがきっかけのご縁で、次のクラウドファンディングができていくという、最高のプロジェクトでしたね!

———すごくいい話ですね。

それでね、面白い話があってね、戦国時代には武田信玄と上杉謙信って仲が悪かったじゃないですか。でも、今は武田家と上杉家の末裔さんたちはとても仲良しなんですよ。

———そうなんですか!?

お二人とも東京に住んでいらして、年1回ぐらいは会って飲むらしいんです。で、毎回行くお店も決まってて、その店の名前が、なんと…「川中島」!!!

———(爆笑)!

「3方よし」とは、近江商人をルーツとした商売の哲学です。クラウドファンディングとSDGsを合わせると、4方よしになる…すごく素敵な言葉だと思いました。川辺さん、ありがとうございました!

 

この記事をいいねと思ったら!

    17+
    いいね!

Related Post

What's New

公式SNS