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教育訓練給付制度とは?受給条件や申請方法をわかりやすくご紹介!

教育訓練給付制度とは?受給条件や申請方法をわかりやすくご紹介!

雇用保険では、より良い再就職を目指すための教育訓練を補助するための給付制度があり、キャリア形成をサポートしてくれます。

この記事では、教育訓練給付制度とは何かを解説し、その受給条件や申請方法をわかりやすく紹介しています。

能力向上を目指したい方、キャリア形成の基礎を作りたい方はぜひ参考にしてください。

この記事で分かること

教育訓練給付制度とは何か

教育訓練の種類と受給金額

教育訓練給付制度の受給条件

教育訓練給付制度とは

教育訓練給付制度とは

教育訓練給付制度とは、雇用保険における失業等給付のひとつで、労働者の主体的な能力向上とキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の促進を目指すために設けられた制度です。

この制度は、厚生労働大臣が指定した教育訓練を修了した際に受講費用の一部が支給されるものであり、さまざまな資格や講座で支援を受けることができます。

リカレント教育としての役割

今や人生100年時代と言われる日本社会の中で、社会人になって学校教育から離れた後も、それぞれの人の必要なタイミングで再び教育を受ける「リカレント教育」が注目されています。

このリカレント教育に重要な役割を担っているのが教育訓練給付制度であり、首相官邸が公開している人生 100 年時代構想会議の「人づくり革命 基本構想」でもその重要性が示されているのです。

また、「AIの進化で人間の仕事が奪われる」「2045年にAIが人間の知性を上回る」などの予測によって、今後の技術革新によって人間の働き方が大きく変わっていくと考えられています。

このような変化の激しい社会背景も、リカレント教育が注目される要因となっています。

IT・データなどの領域にも対応

プログラミング教育が小学校で必修化されたり、社会人のプログラミングスクールが流行ったり、学生や社会人関係なくIT人材への関心が高まりつつあります。

また、企業が競合優位性を確保するためには、データやデジタル技術の活用が不可欠になってきています。

このような時代背景を踏まえて、教育訓練給付制度にも、IT・データを中心とした将来の成長や雇用創出が強く見込まれる分野を認定する「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」が設けられています。

この認定は徐々に拡充されているため、IT・データ領域を学び直しデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進できる人材を目指すことも可能です。

教育訓練の種類と受給金額

教育訓練の種類と受給金額

教育訓練給付制度の給付金の対象となる教育訓練は、その目的や内容に合わせて「専門実践教育訓練」「特定一般教育訓練」「一般教育訓練」の3種類に分かれます。

ここでは、それぞれの手当の違いを解説しつつ、その受給金額についてもご紹介していきます。

1. 専門実践教育訓練

1. 専門実践教育訓練

特に労働者の中長期的キャリア形成に役立つ教育訓練が対象となるもので、受給金額は以下の通りです。

  • 受講費用の50%(年間上限40万円)が訓練受講中6か月ごとに支給
  • 資格取得等をし、かつ訓練修了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇用された場合は、受講費用の20%(年間上限16万円)が追加で支給
  • なお、失業状態にある方が初めて専門実践教育訓練(通信制、夜間制を除く)を受講する場合、受講開始時に45歳未満であるなど一定の要件を満たせば、別途、教育訓練支援給付金が支給

専門実践訓練での「教育訓練給付金」制度とは

働く人の主体的で、中長期的なキャリアを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の給付制度です。

一定の条件を満たす雇用保険の被保険者(在職者)または被保険者であった方(離職者)が、厚生労働大臣の指定する専門実践教育訓練を受講し終了した場合、本人が教育訓練施設に支払った教育訓練経費の一定の割合額(上限あり)をハローワークから支給する制度です。

出典:専門実践教育訓練給付金・教育訓練支援給付金の御案内

2. 特定一般教育訓練

2. 特定一般教育訓練

特に労働者の速やかな再就職及び早期のキャリア形成に役立つ教育訓練が対象となるもので、受講費用の40%(上限20万円)が訓練修了後に支給されます。

特定一般教育訓練に関する「教育訓練給付金制度」とは

これは、速やかな再就職及び早期のキャリア形成に資する教育訓練を受けた場合に、その受講のために支払った費用の一部に相当する額を支給するものであり、職業に関して必要とされる知識や技能が変化し、多様な職業能力開発が求められる中で労働者の主体的な能力開発の取組を支援し、もって雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の給付制度です。

一定の条件を満たす雇用保険の被保険者(在職者)または、被保険者であった方(離職者)が、厚生労働大臣の指定する特定一般教育訓練を受講・修了した場合、ご自身で教育訓練施設に支払った教育訓練経費の一定割合額(上限あり)を、ハローワーク(公共職業安定所)から支給します。

出典:特定一般教育訓練給付金の御案内

3. 一般教育訓練

3. 一般教育訓練

雇用の安定・就職の促進に役立つ教育訓練が対象となるもので、受講費用の20%(上限10万円)が訓練修了後に支給されます。

一般教育訓練に関する教育訓練給付金制度とは

働く人と主体的な能力開発の取組を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とする雇用保険の給付制度です。

一定の条件を満たす雇用保険の被保険者(在職者)又は被保険者であった方(離職者)が厚生労働大臣の指定する一般教育訓練を受講し修了した場合、本人自らが教育訓練施設に支払った教育訓練経費の一定割合に相当する額(上限あり)をハローワーク(公共職業安定所)から支給します。

出典:一般教育訓練給付金の御案内

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教育訓練給付制度の受給条件

教育訓練給付制度の受給は、①または②のいずれかに該当し、厚生労働大臣が指定する専門実践教育訓練を修了する見込みで受講している方と修了した方が対象となります。

① 雇用保険の被保険者
専門実践教育訓練の受講を開始した日に雇用保険の被保険者の方のうち、支給要件期間が3年以上ある方

② 雇用保険の被保険者であった方
受講開始日に被保険者でない方のうち、被保険者資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内(適用対象期間の延長が行われた場合には最大20年以内)であり、かつ支給要件期間が3年以上ある方

支給要件期間について

※ 専門実践教育訓練については、上記① ②とも、当分の間、初めて教育訓練給付の支給を受けようとする方については支給要件期間が2年以上あれば可
※ 特定一般教育訓練、一般教育訓練については、上記① ②とも、当分の間、初めて教育訓練給付の支給を受けようとする方については支給要件期間が1年以上あれば可

つまり、支給要件を満たす場合は、在職者・離職者に関係なく受給することができます。

教育訓練給付制度の申請方法

教育訓練給付制度の申請方法

ステップ1:ハローワークで手続きを行う(専門実践教育訓練、特定一般教育訓練の場合)

まずは、訓練対応キャリアコンサルタントによる訓練前キャリアコンサルティングを受け、就業の目標、職業能力の開発・向上に関する事項を記載したジョブ・カードを作成します。

次に、ハローワークなどで配布される「教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票」とジョブカードを現住所を管轄するハローワークへ提出します。

  • 教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票
  • ジョブ・カード
  • 本人・住所確認書類(運転免許証、住民基本台帳カード、マイナンバーカード 等)
  • 個人番号確認書類(マイナンバーカード、通知カード 等)
  • 身元確認書類(マイナンバーカード、運転免許証 等)
  • 証明写真 2枚(半年以内の写真、縦3cm×横2.4cm)
  • 払渡希望金融機関の通帳またはキャッシュカード
  • 専門実践教育訓練給付及び特定一般教育訓練給付再受給時報告

この手続きは、原則として、受講開始日の1ヶ月前までに行う必要があります。

やむを得ない理由があると認められた場合のみ、郵送による申請が可能です。

ステップ2:教育訓練を受ける

ハローワークでの手続きが終わって受講開始日となったら、実際に教育訓練を受けます。

原則欠席した日は教育訓練支援給付金は支給されません。

また、欠席が多く、ある2ヶ月の出席率が8割未満になった場合、以後一切の教育訓練給付金は支給されません。

また、講座をやめてしまったり、成績不良や休学等のため、各講座ごとに定められた訓練期間中に修了する見込みがなくなった場合は、教育訓練支援給付金が支給されなくなります。

ステップ3:支給申請を行う

以下の書類を現住所を管轄するハローワークへ提出します。

  • 教育訓練給付金の受給資格者証
  • 教育訓練給付金支給申請書
  • 受講証明書または教育訓練修了証明書
  • 領収書
  • 返還金明細書
  • 教育訓練経費等確認書

必要に応じて、
・本人・住所確認書類や個人番号確認書類
・身元確認書類
・教育訓練給付最終受給時報告
・教育訓練給付追加給付申請時報告
・資格取得等を証明する書類
などを提出する必要があります。

なお、やむを得ない理由があると認められた場合のみ、郵送による申請が可能です。

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支給申請の時期について

それぞれの教育訓練には給付を受けるための申請時期があります。
以下の時期に合わせて、給付申請を行いましょう。

【専門実践教育訓練の支給申請時期】
・受講開始日から6ヶ月ごとの期間の末日の翌日から起算して1ヶ月以内
・受講修了後、受講した教育訓練が目標としている資格を取得等し、かつ修了した日の翌日1年以内に雇用保険の被保険者として雇用された場合に追加給付を受けるための支給申請期間は、雇用された日の翌日から起算して1ヶ月以内

【特定一般教育訓練、一般教育訓練の支給申請時期】
・受講修了日の翌日から起算して1ヶ月以内

教育訓練給付制度の対象講座

国から支援を受けられる主な資格・講座リスト
出典:厚生労働省 | 教育訓練給付制度

教育訓練給付によって支援を受けられる主な資格・講座は上記の通りです。
(緑文字が一般教育訓練、青文字が特定一般教育訓練、赤文字が専門実践教育訓練です。)

現在、教育訓練給付の対象となっている講座は、教育訓練給付制度 検索システムで調べることができるので、詳細はそちらで確認しましょう。

まとめ

この記事では、教育訓練給付制度とは何かを解説し、その受給条件や申請方法をわかりやすく紹介してきました。

  • 教育訓練給付制度とは、労働者の主体的な能力向上とキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の促進を目指すために設けられた制度
  • 支給される給付金の対象となる教育訓練は、その内容や難易度に合わせて、「専門実践教育訓練」「特定一般教育訓練」「一般教育訓練」の3種類に分かれる
  • 受講費用の20〜70%が受給可能

能力向上を目指したい方、キャリア形成の基礎を作りたい方はぜひこの制度を活用してください。

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