【知らないと損】仕事を辞めたあとすべき手続きと順序を徹底解説!
普通に仕事をしていると退職後のことを考えないだけに、仕事をいざ辞めるときに困ることもあるでしょう。
仕事を辞めたあとは、具体的に何をすれば良いでしょうか?
この記事では、退職後に必要な手続きとその順序について解説していきます。
仕事を辞めたあとに必要な手続き
必要な手続きの順序
仕事を辞めたあとの不安と対策
- 【損しない!】仕事を辞めるベストなタイミングと注意点をご紹介!
- 仕事を辞めた方がいい5つのサイン!仕事を辞めるべきサインを見分ける方法も解説
- 【仕事を辞めたいけどお金がない】貯金なしの退職で失敗しない方法とは?
目次
仕事を辞めたあとの手続きと順序
仕事を辞めたあとは、以下の順序で手続きが必要になってきます。
順序 | 手続き内容 | 時期 |
---|---|---|
1 | 各種書類の受け取り | 退職前後 |
2 | 住民税の支払い | 退職前後 |
3 | 失業手当の申請 | 退職後すぐ |
4 | 年金の手続き | 退職後14日以内 |
5 | 健康保険の手続き | 退職後14日or 20日以内 |
6 | 確定申告 | 年末までに転職しなかった場合 |
仕事を辞めた当初で対応することがほとんどなので、最初にやることが多いということは覚えておきましょう。
以降でそれぞれの手続きについて解説していきます。
手続き1:各種書類の受け取り
退職前後のタイミングで、所属していた会社から各種書類を受け取ることになります。
受け取る書類は以下の通りです。
書類名 | 補足 |
---|---|
雇用保険 被保険者証 | 失業手当の申請に必要。 転職の際には転職先への提出が必要です。 |
年金手帳 | 年金の手続きに必要。 ただし、2022年4月以降に社会人となった方は、年金手帳が廃止となっているため受け取りはありません。 |
源泉徴収票 | 転職先が決まっている場合は、再就職先に提出が必要。 決まっていない場合は、確定申告の際に必要。 退職日に発行されるわけではないので、1ヶ月以上手元に届かない場合は退職した職場に連絡を取りましょう。 |
離職票 | 失業手当の申請に必要。 転職先が決まっている場合には不要です。 |
健康保険資格 喪失証明書 | 健康保険の手続きに必要。 |
それぞれ他の手続きや転職先で必要になるので、大切に保管しておきましょう。
手続き2:住民税の支払い
住民税は会社に所属していると給与から天引きされますが、退職すると自分で支払う必要が出てきます。
退職時期によって、初年度の住民税の支払い方法が変わるので注意しましょう。
【1~5月に退職した場合】
5月までに支払うべき住民税が、最終月の給与、もしくは退職金から一括で徴収されます。
【6~12月に退職した場合】
住民税の納付書が送付されてくるので、翌月分から個人で納付します。希望者は、退職月から翌年の5月分までの住民税を、退職月の給与や退職金から一括で徴収してもらうことも可能です
なお、状況によっては住民税の減免が受けられる場合があるので、住んでいる地域の役場に確認してみましょう。
手続き3:失業手当の申請
就職する意思と働ける能力がある方は、退職後に失業手当の支給を受けることができます。
受給できる金額は、離職前の給与のおよそ50〜80%程度です。
退職したあと速やかにハローワークに行き、失業手当の受給手続きを行いましょう。
失業手当の手続きに必要な書類は以下の通りです。
【手続きに必要な書類】
書類名 | 補足 |
---|---|
離職票―1 | 個人番号欄はハローワークの窓口で本人が記入すること |
離職票―2 | ― |
マイナンバーカード | 持っていない場合は、個人番号確認書類か身元(実在)確認書類が必要 |
本人の印鑑 | 認印・スタンプ印以外 |
写真2枚 | 正面上半身、縦3.0 ㎝×横2.5 ㎝ |
本人名義の預金通帳 | 金融機関指定届に金融機関による確認印があれば必要なし |
船員であった方については、これらに加えて船員保険失業保険証および船員手帳が必要なので注意しましょう。
失業手当の詳細については、『失業手当はいくら、いつもらえる?受給条件や申請方法を解説!』で解説しています。
手続き4:年金の手続き
会社を辞めたあとは、国民年金の加入手続きを行う必要があります。
住んでいる市区町村で、退職後14日以内に手続きを行いましょう。
【手続きに必要な書類】
書類名 | 補足 |
---|---|
退職日がわかる証明書 | 個人番号欄はハローワークの窓口で本人が記入すること |
基礎年金番号のわかるもの | 年金手帳・基礎年金番号通知書など |
本人確認のできるもの | マイナンバーカード・免許証・パスポート・保険証など |
令和5年の国民年金保険料の金額は月額16,520円となっており、もしも経済的に支払いが困難な場合は、免除を受けられる場合があります。
再就職してから追納することもできるので、お金に余裕がない人は免除申請をするとよいでしょう。
手続き5:健康保険の手続き
会社を辞めた翌日から健康保険の適用外となるため、切り替えの手続きが必要です。
切り替え先は、次の3パターンのいずれかです。
- 任意継続健康保険:前職で加入していた健康保険の継続
- 国民健康保険:住んでいる市区町村で手続きをする健康保険
- 被扶養者としての健康保険:家族の健康保険に加入
退職後14日以内に、住んでいる市区町村で手続きを行いましょう。任意継続健康保険に加入する場合は、退職後20日以内に前職の会社を通じて手続きが必要です。
健康保険料は年収によって異なりますが、月額数万円程度となります。
なお、退職後の転職先がすでに決まっている場合は、入社する会社で保険証を発行することになります。
手続き6:確定申告
会社に所属しているとあまり確定申告には縁がないですが、退職年の年末までに転職をしなかった場合には自分で確定申告をする必要があります。
確定申告は2月16日~3月15日の間に行いましょう。
初めてやるのはとても難しく感じますが、今はわかりやすいYouTubeの解説動画なども充実しています。
また、確定申告期になると、税務署内外で申告相談が行われる地域もあるので、不安な方は活用すると良いでしょう。
仕事を辞めたあとによくある不安と対策
仕事を辞めた後によくある不安は以下の通りです。
- お金で苦労しないか不安
- 後悔しないか不安
- より良い転職先を見つけられるか不安
それぞれについて、詳しい内容と対策を説明していきます。
お金で苦労しないか不安
仕事を辞めたあとにお金で苦労しないか不安に思う人は、失業手当の受給を検討しましょう。
確かに使えるお金は減りますが、失業手当の支給を受けられれば、離職前の給与の50〜80%程度をもらうことができます。
また、「転職動向調査 2023年版(2022年実績)」によると、転職を考え始めてから内定通知に至るまでの期間は2ヵ月未満が4割程度、2ヵ月〜半年未満が4割程度です。
つまり、失業手当を抜きにして考える場合でも、自分の生活費の半年分以上の貯金があれば問題ないでしょう。
仕事で強いストレスを抱えている方は、通常よりも多くの失業手当を受け取れる可能性があります。
労働環境サポーターでは、あなたの失業手当の申請を専門的にサポートしています。
より多く失業手当を受け取れるよう支援させていただきますので、お金で苦労しないか不安な方は、ぜひ一度お問い合わせください!
貯金なしの退職で失敗しない方法は、『【仕事を辞めたいけどお金がない】貯金なしの退職で失敗しない方法とは?』で詳しく解説しています。
後悔しないか不安
仕事を辞めたあとに後悔しないか不安な方は、自分の心や行動のサインに耳を傾けましょう。
「仕事を辞めたい」と自覚していなくても、自分の心や行動に自ずと現れているものです。
深く内省する時間をとった上で、それらのサインが現れていると思うようであれば、仕事を辞めたとしても後悔することは少ないでしょう。
そのような判断が難しいときのために、『仕事を辞めた方がいい5つのサイン!仕事を辞めるべきサインを見分ける方法も解説』で、仕事を辞めるべきサインについて詳しく解説しています。
考えの取っ掛かりを作りたい方は、ぜひ参考にしてください。
より良い転職先を見つけられるか不安
より良い転職先を見つけられるか不安な方は、良い転職先の定義について考えると良いでしょう。
仕事探しはよく恋愛に例えられますが、良い転職先についてぼんやり考えているのは、恋愛で「好みのタイプ」を聞かれた時に「優しい人」と答えるくらい抽象的です。
良い転職先の定義を具体化した上で転職活動をすることで、自分のニーズにマッチした転職先を見つけていきましょう。
給料が高い転職先
給料が高い転職先を見つけたいのであれば、IT業界や金融業界などの給料水準が高い業界や、従業員数や売上の規模が大きい会社に転職することを目指すと良いでしょう。
ただし、このような会社は人気が高く競争が激しいため、相応の実力や実績を身につけていなければ転職は難しいです。
自分の実力が見合っていないと感じるようであれば、転職や勉強などを通じて計画的にキャリアを作っていく必要があるでしょう。
仕事の実力を身につけられる転職先
仕事の実力を身につけられる転職先を見つけたいのであれば、裁量権が大きな会社を探すと良いでしょう。
裁量権については、一般企業よりベンチャー企業やスタートアップ企業などの方が大きい傾向があります。
その分のリスクや責任も自分が負うことになりますが、チャレンジ精神がある方は挑戦してみると良いでしょう。
ベンチャー企業やスタートアップ企業は、一般的な転職サイトに募集を掲載していないことも多いです。
これは、そもそも積極的に人材採用をしていないことや、人材採用にかけられる費用が限られていることが理由です。
(一般的な転職サイトを使った人材採用には、一人あたり数百万円のコストがかかります。)
このような会社に入社するには、ホームページの問い合わせやSNSのDM、時には直接の訪問などを駆使しながら、自分で入り込んでいくことが必要です。
良い意味で図々しくなって、自分の人生を切り拓きましょう。
仕事の満足度が高い転職先
仕事の満足度が高い転職先を見つけたい場合は、以下の7つのポイントに優れた会社を探しましょう。
- ①自由:その仕事に裁量権はあるか?
- ②達成:前に進んでいる感覚は得られるか?
- ③焦点:自分のモチベーションタイプに合っているか?
- ④明確:なすべきことやビジョン、評価軸はハッキリしているか?
- ⑤多様:作業の内容にバリエーションはあるか?
- ⑥仲間:組織内に助けてくれる友人はいるか?
- ⑦貢献:どれだけ世の中の役に立つか?
これらのポイントは、ビジネス書グランプリ2021の自己啓発部門 第1位を受賞した『科学的な適職』で、259のメタ分析などから導き出された結論です。
信頼度の高い指標なので、仕事の満足度についてはこれらを参考にするのが賢明でしょう。
仕事を辞めたあとはしっかり手続きを
この記事では、仕事を辞めたあとに必要な手続きとその順序について、6つに分けて解説してきました。
- 手続き1:各種書類の受け取り
- 手続き2:住民税の支払い
- 手続き3:失業手当の申請
- 手続き4:年金の手続き
- 手続き5:健康保険の手続き
- 手続き6:確定申告
これらの手続きは、会社に勤めているときはブラックボックスとなっており、なかなか存在を認識しづらいです。
それだけに、手続きを忘れたり知らなかったりして損する人も多いです。
必要な手続きをしっかり行い、万全の体制で次の転職に臨んでいきましょう。
仕事を辞めるタイミングを知りたい方は、『【損しない!】仕事を辞めるベストなタイミングと注意点をご紹介!』を参考にしてください。