職場で孤立したらどうする？人間関係がこじれる原因と対処法
社会人にとって、職場で孤立するのは怖いものです。
仕事が進めにくくなるだけでなく、精神的にも追い込まれて悩むことになるからです。
この記事では、職場で孤立する原因と対処法について解説していきます。
もし職場で孤立してしまった人は、ぜひ参考にしてください。
職場で孤立する原因
職場での孤立したときの対処法
孤立がどうしてもつらいときの対処法
目次
職場で孤立する原因
職場で孤立する原因は大きく3つに分かれます。
これらの原因が絡み合うことで、結果として職場で孤立することがあります。
会社や仕事内容に問題がある
会社や仕事内容に問題を抱えている場合、その雰囲気に飲まれる形で社内で孤立することがあります。
会社や仕事内容の問題には、以下のようなものがあります。
【会社・仕事内容で生じる問題の一例】
- 風通しが悪い社風
- 消極的な社員が多い
- 仕事量が多すぎる
- 失敗が許されない雰囲気
- 厳しいノルマが課せられている
- ハラスメントが横行している
自分の会社がこれらに該当する場合は、注意が必要でしょう。
勤務態度に問題がある
自分の思ったことばかり発言する、勤務時間中にサボるなど、勤務態度についての問題は、職場で孤立する原因となります。
会社がピラミッド組織という都合上、一定の同調圧力は生じるので、平たく言うと「空気を読んで働く」必要があります。
社内の空気を読まずに働いていると孤立してしまうし、空気を読むばかりしていると自分に嘘をつくことも必要になってくるので、バランス感覚が重要です。
コミュニケーションに問題がある
コミュニケーションに問題がある場合、職場で孤立する原因となります。
コミュニケーションの問題は、主に「コミュニケーション不足」「自己中心的なコミュニケーション」に分かれます。
コミュニケーション不足
他の社員とのコミュニケーションは不足していませんか？
飲みニケーションという言葉は最近使われなくなりつつありますが、それでも飲み会や会社のイベントに参加していなければコミュニケーションは減るでしょう。
加えて仕事中のコミュニケーションも少ない場合は、周囲から「あの人はなにを考えているかわからない」と思われて孤立することがあります。
自己中心的なコミュニケーション
他人の意見や考えを無視して、自己中心的な発言をしていませんか？
仕事には信頼関係が不可欠です。
他人を尊重しない発言を繰り返していると、相手との信頼関係の構築が難しくなります。
職場の人からの信頼が得られないと、仕事としても人間関係としても遠ざけられるようになり、そのうち職場で孤立してしまうでしょう。
職場で孤立したときの対処法
実際に職場で孤立してしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか？
ここでは、職場での孤立を改善するための具体的な対処法を3つに分けて解説していきます。
- 成果を出す
- 自分と向き合う
- 身近な人に相談する
成果を出す
職場での孤立を解消するには、成果を出すのが近道です。
成果を出す方向性は「仕事」「副業」の2つが考えられます。
これらで誰もが認めるような成果を出すことで、「あいつの言うことならやる」という雰囲気が生まれ、孤立を解消していくことができるのです。
仕事で成果を出す
成果は出さないけど言うことだけは一丁前というのは、はたから見るとイタイ社員です。
これでは、人がだんだん離れてしまいます。
自分の思いを貫きたいのであれば、まず仕事で成果を出しましょう。
そうすれば、自分の協力者が増え、次第に孤立感が薄れていくはずです。
「出る杭は打たれる」ということわざがありますが、「出すぎる杭」になれば打たれることはありません。
副業で成果を出す
副業で成果を出すことでも、職場での孤立を解消できる可能性があります。
例えば、以下の社員がいたとして、どちらの発言に説得力を感じるでしょうか？
- 社員A：一般的な成果を出している社員
- 社員B：一般的な成果だが、副業でSNSフォロワー5万人いる社員
副業で成果を出している人は、なんらかの形で社会的に価値が認められている状態なので、社員Bの発言に説得力を感じる人が多いでしょう。
また、副業で成果を出すと、社内で正直に発言しやすくなります。
もし会社をクビになったとしても副業で稼ぐことができるので、自分に嘘をつく必要がないからです。
このように、自分に正直になれる環境をつくれるというのは、副業で成果を出すメリットと言えるでしょう。
自分と向き合う
職場で孤立しているときは、自分になんらかの問題があることが多いです。
自分自身と徹底的に向き合って、孤立している原因を改善できれば、職場での孤立を解消できるでしょう。
原因は自分にあると考える
孤立しているときは、偏った考え方をしていることが多いので、その考え方を変えてみましょう。
社内のトラブルや仕事のミスなど、他人のせいだと考えていませんか？
すべての原因は自分にあると考えてみると、建設的な対応ができるようになります。
【考え方の一例】
- 社内でトラブルが起きたとき：自分のコミュニケーション不足が原因なので、もっと密に会話する
- 仕事のミスがあったとき：自分の性格が原因なので、そもそもミスが起きにくい仕組みを整える
- 部下がミスをしたとき：自分が教えていないことが原因なので、自分のノウハウを惜しみなく教える
このように自分が原因だと考えると、行動を変える気づきを得ることができます。
行動を変える
行動を変える気づきを得たあとは、それをちゃんと行動に落とし込みましょう。
行動を大きく変えるのは大変なので、まずは人間として当たり前な小さなところから変えていきましょう。
【小さな行動の一例】
- 毎日「おはよう」と元気な挨拶をする
- 「ありがとう」「ごめんなさい」をちゃんと伝える
- ちゃんと相手の目を見ている話す
こんな当たり前なことでも、突き詰めると意外とできていないものです。
小さなところから行動を改めて、大きな変化を掴みましょう。
身近な人に相談する
直接的な解決策ではありませんが、信頼できる身近な人に相談すると、孤立を解消するきっかけとなる気づきが得られる場合があります。
相談するときは、腹を割って本心を話すことが大切です。自分の思いを正直に話すことで初めて、相手も真剣に考えてくれるからです。
相談相手が友人や家族であれば立場を深く理解した助言をくれて、相談相手が同僚や上司であれば社内に働きかけてくれるでしょう。
身近に相談できる人がいる方は、一度勇気を出して相談してみましょう。
職場での孤立がどうしてもつらいときは？
職場で孤立してどうしてもつらいと感じる場合は、以下の2つを検討してみましょう。
どうしてもつらいことに向き合い続けるのは、非常に大変です。
環境を変えたりプロの手を借りたりすることで、うまく孤立を解消できるようにすると良いでしょう。
転職や異動を検討する
どんな性格的な特徴にも、仕事内容や職場の雰囲気との相性が存在します。
例えば、声が大きく元気が良い人がいたとして、居酒屋で働いていれば好印象を持たれますが、静かなカフェで働いていれば静かにするよう注意されるでしょう。
転職や異動で相性が良い職場に巡り会えば、職場での孤立を解消できる場合があります。
人間関係が悪くて会社を辞めるのは、決して甘えではありません。
エン・ジャパンが公開している1万人アンケートによると、実際に退職経験がある人の中で、会社に本当の退職理由を伝えなかった人は43%、その人たちの本当の退職理由の1位は「職場の人間関係が悪い」で35％となっています。
会社側には伝えにくいことなので、表向きには人間関係のことを伝えない人が多いようですが、人間関係が原因で辞めている人も多いのが現実です。
カウンセリングやコーチングを受ける
職場での孤独がどうしてもつらいときは、カウンセリングやコーチングでプロに相談してみましょう。
自分では気づかなかった視点に、気づくきっかけになるかもしれません。
カウンセリングとは
カウンセラーが相談者の心の悩みを聞き、こころの専門家として指導や援助を行う手法です。臨床心理士や公認心理師などの資格を持っているカウンセラーもおり、主に心理面をケアしたい人に向いています。
コーチングとは
対話を通じて相談者本人が目標を達成するための戦略を考え、自分自身で答えを見つけることを促す手法です。ビジネスに精通するプロが多いので、主にビジネス面での答えを考えたい人に向いています。
それぞれの手法でアプローチの仕方が違うので、ご自身の状況に合わせて相談先を決めると良いでしょう。
最後に：社会的に正しい孤立も存在する
この記事では、職場で孤立する原因と対処法について解説してきました。
孤立は精神的にとてもつらいことです。職場での孤立に悩み、不安で寝れないこともあるでしょう。
ただ、職場での孤立は、あくまでその会社の尺度の中で生まれたものであり、その人自身を否定するものではありません。
時には社会的に正しい孤立も存在するのです。
例えば、2023年に公開された映画『Winny』の中でも描かれていた警察裏金問題（2004年）では、実名告発した原田宏二氏は大きな孤立を味わっています。（もちろん危険も）
また、民間の会社でも内部告発で発覚した不正は枚挙にいとまがありませんが、孤立を恐れず自分の正しいと思う道を選んだ人が、内部告発という形で行動を起こしています。
何を正しいとするかは人それぞれですが、時には孤立を恐れずに一歩踏みだす勇気も大切かもしれません。
この記事が、職場で孤立している人の状況を打開するきっかけになれば、筆者として大変嬉しく思います。
仕事がきついと感じる原因について知りたい方は、『【もう限界】仕事がきついと感じる原因と3つの対処法とは？』を参考にしてください。
