【もう限界】仕事がきついと感じる原因と3つの対処法とは?
長い社会人生活、時には「仕事がきつい」「もう限界」と感じることもあるでしょう。
この記事では、仕事がきついと感じる原因と3つの対処法について解説していきます。
今の仕事に精神的・体力的なつらさを感じている人や、このまま仕事を続けていくことに不安を感じている人は、ぜひ参考にしてください。
仕事がきついと感じる4つの原因
仕事がきついときの3つの対処法
それでも仕事がきついときの考え方
目次
仕事がきついと感じる4つの原因
仕事のきつさはあくまで本人の主観です。
誰かにとってはきつい仕事でも、誰かにとっては楽な場合もあります。
ここでは仕事がきついと感じる原因について解説していくので、自分の状況と照らし合わせて考える手掛かりにしてください。
①労働時間
労働時間が長い
残業や休日出勤などで労働時間が長いと、仕事がきついと感じるでしょう。
日本の平均残業時間は、集計年や集計方法によって異なりますが、おおよそ10〜20時間程度です。
平均的に毎日1時間程度の残業を行っていることになります。
日々残業を行っている方は、自分の平均よりも多い残業時間になるとそのタイミングできついと感じるものです。
労働時間が不規則
シフト制の勤務で労働時間が不規則だと、生活リズムをつくるのが難しいです。
生活リズムが崩れてしまうと、日中頭がぼーっとしたり、食欲がでなかったり、眠れなかったり身体にも少なからず影響が現れてきます。
その他にも、体内リズムが乱れやすい人は、肥満やメタボであったり、糖尿病のリスクが高いと言われています。
WHO(世界保健機関)では、交代勤務のシフトワーカーは日勤と夜勤を繰り返すことで体内リズムも乱れやすく、日勤者より発がんリスクが高いと認めています。
このような勤務形態であれば、身体的にも精神的にもきついと感じるでしょう。
②労働場所
屋外で働いている
建設現場などの屋外で働いている場合、季節や天気に職場環境が左右されます。
真夏は30℃を超える暑さのなかで仕事をし、真冬は手がかじかむような寒さのなかで仕事をすることになります。
春や秋などの過ごしやすい季節であれば働きやすいですが、天気による変化もあるため、このような環境での仕事はきついと感じることもあるでしょう。
プレッシャーを感じる場所で働いている
社長室に近い場所や、上司に近い場所など、プレッシャーを感じる場所で働いていると慢性的にストレスがかかった状態になります。
自分が仕事をしているフロアに「急に社長がきた!」となると、緊張感が一気に高まるものです。
適度なプレッシャーは仕事の質を高めますが、過度なプレッシャーはストレスとなります。
自分の働いている場所が過度にプレッシャーがかかる場所であれば、その仕事はきついと感じるでしょう。
③仕事内容
肉体労働がつらい
工場の現場や建設現場などの肉体労働は、人によってはきつく感じます。
重労働で疲れは取れないし、悪天候が続くと精神的に辛くなるし、加齢により体力は落ちるし、さまざまな悩みは尽きません。
体力に自信がない人やメンタルが弱い人にとってはきつい仕事でしょう。
納期が厳しい
納期はある程度余裕を持って設定するのが鉄則ですが、利益がギリギリの事業であれば厳しい納期となることもあるでしょう。
常に厳しい納期にさらされていると、精神が擦り減っていきます。
トラブルがあれば挽回するために長時間残業をし、なんとか納品したとしてもすぐに次の案件に取り組むという感じです。
厳しい納期の仕事ばかりの場合は、仕事をきついと感じるでしょう。
仕事内容が自分と合っていない
今の仕事が苦手だったり、楽しいと感じなかったり、自分に合っていない仕事だときついと感じるでしょう。
合っていない仕事については判断できると思いますが、自分に合っている仕事かの判断は難しいものです。
合っているかということはあまり追求しすぎず、「自分に合っていないな」と感じる仕事を避けるのが賢明かもしれません。
④人間関係
上司と相性が悪い
「上司ガチャ」という言葉で表現されるほど、上司は自分で選ぶことができない一方で、自分のキャリアへの影響も大きい存在です。
自分と相性が悪い上司と一緒に仕事をすることになると、それだけで職場の過ごしやすさが激変してしまいます。
一言で上司と言っても、人によって態度を変える上司、すぐに機嫌が変わる上司、仕事の振り方が雑な上司、無理な数字を押し付けてくる上司など、さまざまなタイプに分かれます。
仕事ができる上司の下では飛躍的な成長を期待できる一方で、先にあげたようなタイプだと関係づくりが大変です。
上司との関係づくりに疲弊してしまうと、仕事がきついと感じてしまうでしょう。
相談できる相手がいない
自分の中に溜まった不安や不満をそのままにしておくと、段々と大きくなっていってしまいます。
不安や不満の小さいうちから相談できる相手が近くにいれば、適度に発散しながら前に進むことができますが、相談できる相手がいないと発散が難しくなります。
友達や同僚で自分の悩みを相談できる相手がいなければ、仕事のきつさに耐えられなくなってくるかもしれません。
サービス残業や未払いなどは、法律に違反している問題です。
このような問題は、自分で抱え込んだり、会社とのやりとりだけで解決を試みたりしても、根本的な解決は難しいでしょう。
仕事で法律に関わるような問題を抱えている場合は、弁護士や労働基準監督署に相談しましょう。
法的側面からアプローチすることで、確実な解決をすることができます。
仕事がきついときの3つの対処法
仕事がきついと感じてしまったとき、その原因を解消するためにどのような対処をしたら良いのでしょうか?
ここでは3つの方法に絞って、対処法をご紹介していきます。
それぞれ具体例についても解説しているので、仕事がきつい方はぜひ参考にしてください。
①働き方に変化をつける
異動を検討する
今の部署での仕事がきついのであれば、別の部署への異動を検討してみましょう。
チームのメンバーや仕事の内容が変われば、仕事のきつさが軽減される可能性があります。
経理や総務などのバックオフィス系の仕事は、一般的に残業時間が少ないとされているので、そのような部署への異動を願い出るのも良いでしょう。
ただし、人事異動は申請してすぐに対応してもらえる訳ではないので、少し長い目線で検討する必要があります。
転職を検討する
仕事のきつさを抜本的に解決したいのであれば、他社への転職を検討してみましょう。
会社が違えば働き方もまったく違います。
別の会社に転職することで、今の仕事のきつさを解消できるかもしれません。
ただし、今よりきつい労働環境になる場合もあるので、働き方改革が進んでいる比較的ホワイトな会社に転職すると良いでしょう。
②時間を捻出する
テレワークをする
所属している会社がテレワーク可能な会社であれば、定期的にテレワークをしてみましょう。
通勤時間に充てていた時間や社内での雑談の時間がなくなるため、効率よく作業することができます。
普段と同じ量の仕事を早くこなすことができ、リフレッシュの時間を多くとることができるでしょう。
また、普段の働き方から変化がつくので、気分転換にもつながります。
会社の近くに引っ越す
時間を捻出するために、できるだけ会社と近い場所に引っ越すことを検討してみましょう。
普段通勤に往復2時間使っている人であれば、往復1時間の場所に引っ越すだけで毎日1時間の余裕が生まれます。
通勤時に必ず電車の座席に座れるような立地であれば違いを感じないかもしれませんが、そうでない方には大きな違いとなるでしょう。
今まで通勤に充てていた時間を、心の余裕のために使いましょう。
残業時間を減らす工夫をする
業務改善を行って残業時間を減らすことで、労働時間を減らしましょう。
労働時間が減れば、仕事のきつさから解放される時間も増えます。
いつも残業をしている人は「他の人より先に帰ることに罪悪感を感じる」ということもありますが、遠慮して残業時間が増えるのは精神衛生上良くありません。
他の人に遠慮することなく、残業時間を減らして早く帰りましょう。
③考えを整理する
空白の時間をつくる
部屋の中でゆっくりするのも良いし、散歩に出るのも良いので、とにかく日常の中で空白の時間をつくりましょう。
「何もしない時間をつくる」というのは、ストレス発散や思考の整理に効果があります。
ただし、スマホなどの電子機器を触らないことが大切です。
本当に何もせず、ただ自分の感覚や気持ちの流れを観察してみましょう。
信頼できる相手に相談する
家族や友人、同僚など、信頼できる相手に悩みを相談すると良いでしょう。
信頼できる相手から意見をもらうことで、自分の状況を客観視することができ、きつい状況を冷静に俯瞰することができます。
また、相談することによって自分の気持ちを整理することもできます。
ただし、会社関係の人に相談する場合、そこから噂が広まって「◯◯さんが激務で悩んでいる」というような話が回ることもありえるので注意が必要です。
それでも仕事がきついときは
今まで紹介したことを実践しても仕事がきついときは、自分の状況を客観的に見る必要があるでしょう。
この記事の最後として、自分の状況を客観視するための考え方を解説します。
自分の状況をありのまま理解することで、今の自分を肯定して、前に進むこと足掛かりになるかもしれません。
悩みの原因は対人関係にあると理解する
有名なアドラー心理学のなかに、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」という考え方があります。
「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」。これはアドラー心理学の根底に流れる概念です。もし、この世界から対人関係がなくなってしまえば、それこそ宇宙のなかにただひとりで、他者がいなくなってしまえば、あらゆる悩みも消え去ってしまうでしょう。
引用:『嫌われる勇気』岸見 一郎, 古賀 史健著
たしかに、この記事で紹介してきた仕事のきつさについても、突き詰めると対人関係の悩みです。
そもそも複数の人がいるからこそ、それぞれの得意を分担するという発想が生まれ、その発想が現代の仕事の源流となっているからです。
仕事以外の悩みも含めてすべて対人関係にあると考えられるようになると、すべての状況を受け入れられるようになります。
悩みを解決できるわけではありませんが、少し気持ちが楽になり、前に進む後押しをしてくれる考え方でしょう。
仕事の満足度について理解する
仕事の満足度が上がるポイントについては、以下の7つによって明らかにされています。
❶自由:その仕事に裁量権はあるか?
❷達成:前に進んでいる感覚は得られるか?
❸焦点:自分のモチベーションタイプに合っているか?
❹明確:なすべきことやビジョン、評価軸はハッキリしているか?
❺多様:作業の内容にバリエーションはあるか?
❻仲間:組織内に助けてくれる友人はいるか?
❼貢献:どれだけ世の中の役に立つか?以上のポイントは「仕事の満足度」について調べた259のメタ分析などであきらかになったもので、欧米はもちろん日本をふくむアジア諸国においても重要度が変わらないことがわかっています。
引用:『科学的な適職』鈴木祐著
自分の仕事はこれらのポイントを満たしているでしょうか?
もしも満たしているのであれば、きつい仕事も充実したものとして捉えることができるでしょう。
もしも満たしていないのであれば、それが仕事にきつさを感じる原因かもしれません。
日本企業の特徴を理解する
日本企業の特徴を理解することで、今の自分の状況を客観視することができます。
日本企業の長所
・下位の組織単位の自律的な環境適応が可能になる
・定型化されないあいまいな情報をうまく伝達・処理できる
・組織の末端の学習を活性化させ、現場における知識や経験の蓄積を促進し、情報感度を高める
・集団あるいは組織の価値観によって、人々を内発的に動機づけ大きな心理的エネルギーを引き出す
日本企業の短所(戦略)
・明確な戦略理念に乏しい
・急激な構造的変化への適応がむずかしい
・大きなブレイク・スルーを生みだすことがむずかしい
日本企業の短所(組織)
・集団間の統合の負荷が大きい
・意思決定に長い時間を要する
・集団思考による異端の排除が起こる
※ 1984年に発刊された、日本的組織論・戦略論の名著『失敗の本質』の第3章からの抜粋
例えば、「ウチの会社は意思決定が遅いんだよなー」という不満があったとしても、それは日本企業の短所として挙げられていることです。
日本企業の短所を知ることで仕方ないと割り切ることができるし、日本企業の長所を知れば逆に自社をポジティブな視点で見ることもできます。
自分が悩んでいる仕事のきつさは、実は日本企業全体が持っているきつさかもしれません。
自分の状況を正しく理解しよう
この記事では、仕事がきついと感じる原因と対処法について解説してきました。
仕事に悩みがあって気持ちがモヤモヤしていると、どうしても前向きに考えることができなくなります。
そんなときは、まず自分の状況を正しく理解することが大切です。
正しく理解できれば、正しい対処法も自ずと見えてきます。
この記事が自分の状況を理解して、仕事で前向きな一歩を踏み出すきっかけになれば筆者として大変嬉しく思います。
仕事を辞めたいのは甘えか知りたい方は、『【もう限界】仕事辞めたいのは甘え?辞める前に考えるべきことを解説』を参考にしてください。