仕事を辞めた方がいい5つのサイン!仕事を辞めるべきサインを見分ける方法も解説
「仕事を辞めたい」というのは、多くの人が考えたことある悩みではないでしょうか?
仕事を続けるか辞めるか、どちらが良いか分からないからこそ悩むものでしょう。
この記事では、仕事を辞めた方がいい5つのサインと題して、これを感じたら仕事を辞めることを検討した方が良いというポイントを解説していきます。
仕事を辞めるかどうか迷っている
仕事を辞める決心がつかない
仕事を辞めた方がいいサインを知りたい
目次
仕事を辞めた方がいい5つのサイン
さっそく、仕事を辞めた方がいい5つのサインについて、詳しく解説していきます。
以下のようなサインがある場合、会社を辞めることを検討しても良いでしょう。
① 単純作業やルーティンワークばかりだと感じる
仕事の時間の大半を単純作業やルーティンワークに費やしている場合は、会社を辞めることを検討するタイミングかもしれません。
【単純作業やルーティンワークの例】
- 工場や倉庫の現場業務
- データ入力などの単純な事務
- 配送や輸送などの運転業務
- 施設などの清掃業務
会社に所属している限り学ぶことがあるということは否定できませんが、社会人としての評価は相対評価です。
いくら自分で成長したという実感があったとしても、他の人と比べて抜きん出ていなければ評価されません。
単純作業やルーティンワークでは、他の人よりも高い実力をつけるのは難しいでしょう。
あなたの仕事は単純作業ばかりではありませんか?
ルーティンワークばかりで変わらない仕事をしていませんか?
② 自分は「なんでも屋」だと感じる
いわゆる「なんでも屋」のような働き方をしている場合は、会社を辞めることを検討するタイミングかもしれません。
ひとつの会社で働き続け、その会社の代弁者とも言えるような存在になることは、終身雇用の時代では有効な戦略でした。その時代では「なんでも屋」としてさまざまなことに取り組み、その会社のことはなんでも分かっている状態が価値になっていたのです。
しかし、終身雇用が崩壊し、浅い知識や技術を手軽に提供するテクノロジーが発達した現代では、「なんでも屋」はテクノロジーで代替可能な立場に追いやられつつあります。
未来の仕事の世界で成功できるかどうかを左右する要因の一つは、その時代に価値を生み出せる知的資本を築けるかどうかだ。とりわけ、広く浅い知識や技能を蓄えるゼネラリストを脱却し、専門技能の連続的習得者への抜本的な<シフト>を遂げる必要がある。
出典:リンダ・グラットソン『ワーク・シフト』, 株式会社プレジデント社, 1990, p.236
例えば、株式会社サイバーエージェントでは、ChatGPTの活用により広告オペレーションの時間の30%を削減することを目指し、実際に30人以上いたディレクターをゼロにしたということが話題になりました。
このような時代では、未来に必要な専門技術と専門知識を習得した人材が求められています。
あなたはいわゆる「なんでも屋」として、テクノロジーで代替可能な仕事をしていないでしょうか?
③ やりたい仕事ができていないと感じる
Appleの創業者として世界的に有名なスティーブ・ジョブズは、毎朝鏡に映る自分に「もし今日が人生最後の日なら、自分は今日予定されていることをしたいと思うか?」と問いかけていたそうです。もしも「No」の答えが何日か続くようであれば、変化の必要性に気づいていたと言います。
あなたが今やっている仕事は、自分が本当にやりたい仕事でしょうか?
この質問に対する答えが「No」という場合、もしかしたら会社を辞めるタイミングかもしれません。
もちろん、職場の人との人間関係や家族の都合など、さまざまな事情で踏み切れないこともあるでしょう。
ただ、過ぎた時間はもう戻らないことも事実です。一歩踏み出さず、あとで後悔することがないようにしましょう。
④ 社内でハラスメントが横行している
「○○ハラスメント」という言葉が当たり前になって厳しい社会的批判を浴びるようになった今でも、ハラスメント行為はなくなりません。
事件名 | 分類 | 内容 |
---|---|---|
ダイエー事件 | パワハラ | 上司の言動が不法行為にあたるとして、慰謝料請求を認めた |
A市事件 | セクハラ | コンビニ店員へのセクハラ行為を理由とする懲戒処分が適法とされた |
美研事件 | パワハラ | 罵倒、のけ者行為、降格ないし配転命令等への慰謝料請求を認めた |
人は権威者からの命令に対して逆らいにくいことを示す「ミルグラム実験」、自分以外に傍観者がいると率先して行動を起こさなくなる「傍観者効果」などが表す通り、人はハラスメントを受けたとしても、自分で声を上げて抵抗しにくいものです。
そのような状況ではハラスメントは黙殺されてしまい、いずれ重篤なトラブルにつながる可能性があります。
何より、そのような会社で勤めていると、あなたの精神が擦り減ってしまいます。
社会人人生は約40年。精神を擦り減らしながら走り切るにはあまりにも長いです。
あなたの会社ではハラスメントが横行していないでしょうか?
それによってあなたの精神は擦り減ってないでしょうか?
⑤ 会社の経営状況が悪いというウワサが立っている
東京商工リサーチによると、2022年の企業の平均寿命は23.3年です。
終身雇用が崩壊している今の時代を合わせて考えると、ひとつの会社に定年まで勤め続けることは難しいと言えるでしょう。
会社の経営状況が悪いと、急に会社からリストラされることもあります。
また、希望退職者の募集の前に辞めた人が割増退職金がもらえないケースや、暴言を浴びせられて退職を強要されるケースなど、トラブルが起きることもあるので辞める時にも注意が必要です。
あなたは経営状況の悪い会社で働いていないでしょうか?
リストラなどの噂はないでしょうか?
仕事を辞めるべきサインを見分ける方法
仕事を辞めた方がいいサインに当てはまったとしても、衝動的に辞めると後悔が残る場合があります。
仕事を辞める前に、以下の見分け方で自分の本心を確認することが大切です。
信頼できる誰かにアドバイスをもらう
仕事を辞める前に信頼できる誰かに相談しましょう。
家族や友人、恋人、同僚、誰でも構いません。
信頼できる相手に相談して第三者の意見を聞くと、一人で悩んでいるよりも広い視野で考えることができます。
気持ちが楽になったり、自分の考えていることが再認識できたり、他の効果も期待できます。
仕事を辞める前に他の誰かに相談すると良いでしょう。
上司や人事部にアドバイスをもらう
仕事を辞める前に上司や人事部に現状を相談しましょう。
部下や人材に対して思いやりのある人であれば、悩みを素直に聞いてくれるでしょう。
特に上司は「飲みニケーション文化」が盛んな世代なので、部下が飲みに誘ってくれると嬉しいという人が多いです。
お酒の席では素直に話をできるものです。普段の関係性を抜きにして、人として悩みを相談できるでしょう。
ただし、辞めることを素直に相談するのは注意が必要でしょう。
上司や人事部の担当者も組織人なので、辞めることを相談されるとその上司などに報告するパターンもあり得ます。
最終的に、社内で「あいつは辞めるかも」という噂が流れ、社内での立場に影響する可能性があります。
休職や異動をする
仕事を辞める前に休職や異動を検討してみましょう。
休職や異動をすることで、人間関係や仕事内容の改善、精神状態の向上を図ることができます。
休職の効果
仕事を辞めたいという気持ちが出てきたとしても、仕事を辞めることでその原因が解消されるとは限りません。
自分の気持ちの出所をはっきりさせてるには、自分を内省する必要があります。
内省とは、文字通り自分自身(考えや言動、行動)について深く省みることです。
内省をするためにはそれなりの時間が必要です。
休職してまとまった時間を作ると、内省の機会を得ることができ、自分の気持ちをきちんと捉えることができます。
また、休職という選択をしたことが会社に対するメッセージとなり、上司や関係部署の態度が軟化することで、人間関係が改善に向かうこともあります。
異動の効果
会社自体にではなく仕事内容や部署の人間関係に不満を感じていた場合、異動をすることで不満の原因を解消できる可能性があります。
ただし、基本的に異動は緊急の対応が優先されるので、社員の離職に伴う人員補填や結婚に伴う転勤などが優先されることになります。
希望しているだけでは異動の実現は難しいので、まずは直属の上司や人事部に自分の思いを正直に相談してみましょう。
場合によっては、「離職を検討している」ことを交渉材料に使うと、異動できる場合もあります。
副業を始めてみる
何か挑戦したいことがある場合、副業を検討してみましょう。
インターネットを活用すれば初期費用はかなり少なく済みますし、もしも副業が軌道に乗れば独立の道も見えてきます。
【初期費用が少ない副業の例】
- ココナラなどによるスキル販売:初期費用0円〜
- SNSやブログによるアフィリエイト:初期費用0円〜数万円
- せどりによる物品販売:初期費用1,000円〜
今の仕事には何かしらの不満があるかもしれませんが、「会社の看板を使っているからこそ仕事ができている」「会社からの給与があるからこそ安定した生活ができている」ということも事実でしょう。
副業することによって、自分の実力のみで何かに挑戦することができます。
会社のありがたさを感じると同時に、自分の市場価値を知ることもできるでしょう。
在職しながら転職活動を始めてみる
「隣の芝生は青く見える」という言葉がある通り、同じ会社に勤めていると他社がよく見えてしまうものです。
在職しながら転職活動をすることで、自社の良さを再認識しつつ他社を見ることができるでしょう。
その上で自社が良いと思えばそのまま働き続ければ良いし、他社が良いと思えば転職すれば良いのです。
ただし、在職中は普段の業務をこなしながら転職活動を行うことになるので、時間的に負担がかかることは念頭に置いておきましょう。
仕事を辞めない方がいいパターン
以下の項目に該当する人は、仕事を辞めない方が良い可能性があります。
仕事を辞める場合でも、より慎重に考えて転職活動を行いましょう。
社内で重要なポジションを任されている場合
役職やクライアントなどで、重要なポジションを任されている人は、仕事を辞めない方が良い場合もあります。
重要なポジションを任されているということは、今後の活躍が期待されているということです。
そのまま成果を出し続けていれば、出世してより良い給与や役職で働くことができるでしょう。
そのような可能性を捨ててまで仕事を辞めたいのかは、慎重に検討すべきでしょう。
年齢と市場価値が伴っていない場合
「社内ニート」「窓際族」など、暇そうな人や仕事ができない人を揶揄する言葉がありますが、あなたがそのような人に該当する場合は仕事を辞めない方が良いかもしれません。
年齢と市場価値が伴っていない場合、転職によって今の会社での年収を維持できる可能性は低いです。
転職をした会社が実力主義だった場合、さらに厳しい立場に追いやられる場合もあります。
今の会社で「社内ニート」や「窓際族」としてでも仕事を続けられているのは、勤続や社内政治の賜物です。
若い時期であれば話は別ですが、特にある程度の年齢にさしかかっていれば、そのような立場は手放さないのが得策かもしれません。
公務員として長年勤めている場合
公務員として長年勤めている人は、民間企業に転職すると文化に馴染めず後悔する可能性があります。
公務員の仕事は、お役所仕事という言葉で表されるほど、形式的で時間がかかるものです。
そのため、正確さや粘り強い調整・交渉が求められる会社では力を発揮できるかもしれませんが、IT業界などの比較的流動的な分野では力を発揮しにくいでしょう。
もしも民間企業に転職したい場合、その企業の特徴と自分のスキルがマッチするか慎重に検討しましょう。
本当に仕事を辞めるべき?よく陥る心理とその処方箋
さいごに仕事を辞める上で陥りやすい心理について、その処方箋についてご紹介していきます。
- 心理1:辞めると言いつつ辞めない
- 心理2:他社を羨ましいと思う
- 心理3:自社の悪いところばかりが目につく
仕事を辞めるという大きな決断を目の前にしたときこそ、自分の思考の傾向が明確になります。
自分の中にある思考の流れを理解しつつ、冷静に仕事を辞めるべきか判断することが大切です。
心理1:辞めると言いつつ辞めない
いわゆるサラリーマンあるあるとして「仕事を辞めると言う人ほど、仕事を辞めない」とよく言われます。
- 自信がなく行動力もないから、一歩踏みだせない…
- 誰かに自分のことを認めて欲しい…
- 自分の存在を肯定したい…
さまざまな心理から、この状態に陥る人もいるでしょう。
この状態に心当たりがある方は、辞めるか辞めないかではなく、「まず自分を見つめること」から始めてみてはいかがでしょうか?
人間の心は絶えず何かを求めます。しかし楽はしたいので、「変化のない仕事に飽きて、何か変化を起こしたい。だけど、楽はしたい。」というような矛盾を抱えてしまいます。
「心は求めつづけるもの」と理解すると、不思議な心境の変化が訪れることがあります。
つまり、「このままではいけない」「何かが足りない」という得体のしれない欠落感や焦り、心の渇きが収まって、「人生はそういうもの」と、もっと大きな肯定が可能になるのです。
『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」』草薙龍瞬著.
まず自分を見つめることから始めて、その在りようを俯瞰してみましょう。
すると、今の自分を「そういうものだ」と肯定して、前に進むことができるかもしれません。
心理2:他社を羨ましいと思う
「隣の芝生は青い」ということわざがありますが、他社の仕事や待遇、職場環境が羨ましくなることもあるでしょう。
今の環境に慣れて当たり前になっているからこそ、別の刺激を求めて羨ましいという気持ちが湧いてきます。
これも絶えず何かを求めつづける人間の心によるものでしょう。
何かを求めると、求めた先でもまた何かを求めます。つまり、求める心は終わりのない無限ループです。
「心は求めつづけるもの」「人生はそういうもの」と理解し、欠落感や焦り、心の渇きを肯定することが大切です。
仕事を辞めることと他社を羨ましいと思うことは、まったく別のことです。
心理3:自社の悪いところばかりが目につく
最初は良いと思っていた会社でも、長く勤めていると悪いところばかり目につくようになるものです。
「自社のここがダメだ」と判断するのは、実は気持ちが良いことです。
判断するだけで分かった気になり、結論が出たと思って安心します。その意見が誰かに共感されると、認められた気になって安心します。だから判断することに執着してしまいます。仕事終わりに居酒屋で愚痴を言うサラリーマンが多いのも頷けますね。
先にご紹介した『反応しない練習』では、このような判断を防ぐ実践として以下の3つが紹介されています。
【判断をしないための実践】
- 「あ、判断した」と気づく
- 「自分は自分」と考える
- いっそのこと「素直になる」
これらを実践して、判断の沼から自由になりましょう。
きっと今までよりも気持ちが楽になり、前に向かう活力が生まれると思います。
本当に仕事を辞めた方がいい?心のサインに耳を傾けよう
この記事では、仕事を辞めた方がいい5つのサインと題して、これを感じたら仕事を辞めることを検討した方が良いというポイントを解説してきました。
日本語には「継続は力なり」という言葉もあれば、「諦めが肝心」という言葉もあります。
結局、仕事を続けるか辞めるか、どちらが良いかは分からないものです。
ただ一つ間違いないのは、「何をするかは自分次第」ということでしょう。
一歩踏み出す勇気が人生を切り拓くこともあれば、それによって悔いが残ることもあります。
それでも、自分で決めてやり遂げたことであれば、後悔することは少ないでしょう。
仕事を辞めるというのは大きな決断です。
迷うこともあると思いますが、自分の心のサインに耳を傾け、後悔のない人生にすることが大切です。
仕事を辞めるタイミングを知りたい方は、『【損しない!】仕事を辞めるベストなタイミングと注意点をご紹介!』を参考にしてください。